2023年3月1日水曜日

「20年間の社会環境の変化と消費者意識の変化~生協組合員の生活意識調査から」第3回食農健のちょっといい話

 サポートクラブの会員が持つ「伝えたいこと」「伝えなければいけないこと」を伝える場をつくり、「ネットワークの力で、テーマを掘り下げたい」と始めた「食農健のちょっといい話」。第1回は竹谷裕之会長から「飛騨市の取り組みを見て感じた」をテーマに、第2回は小川宣子幹事から「生活者の視点に立った健康教育への試みの実践」をテーマにお話いただきました。第3回は向井忍幹事から昨年の総会シンポジウムでお話いただいた「20年間の社会環境の変化と消費者意識の変化~生協組合員の生活意識調査から」につづく調査結果についての報告を予定しています。ぜひご参加ください。

日時:令和5年3月9日(木)午後6時30分~8時

午後6時30分 開会 「生協組合員の生活意識調査から2」

お話:向井 忍 氏(とうかい食農健サポートクラブ幹事・地域と協同の研究センター専務理事)

質疑・交流

午後8時ごろまで ※開会中のオンライン会議室への途中入退室はご自由です。

   終了後 とうかい食農健サポートクラブ第22回総会

“第3回食農健のちょっといい話”参加申込

●申し込み方法: E-mail、FAX、又は右にあるQRコードから、

必要事項をご記入の上、参加のお申し込み下さい。

参加申込フォームURL 

https://docs.google.com/forms/d/1WuxZnTS3uSSE9s34169WxeRf5ZLC888khhUV7w8_vEQ/edit

Zoomミーティングに参加する

https://us02web.zoom.us/j/85271818094?pwd=MnkzSGVRRURnSnMySmZUbTdndnZPdz09

ミーティングID: 852 7181 8094

パスコード: 330778

2022年10月26日水曜日

「生活者の視点に立った健康教育への試みの実践」第2回食農健のちょっといい話 とうかい食農健サポートクラブ

サポートクラブの会員が持つ「伝えたいこと」「伝えなければいけないこと」を伝える場をつくり、「ネットワークの力で、テーマを掘り下げたい」と始めた「食農健のちょっといい話」
第2回は小川宣子幹事から「生活者の視点に立った健康教育への試みの実践」をテーマにお話いただきます。ぜひご参加ください。
●日時:令和4年10月31日(月)午後6時30分~8時
午後6時30分 開会 「生活者の視点に立った健康教育への試みの実践」
お話:小川 宣子 氏(とうかい食農健サポートクラブ幹事・中部大学客員教授)
質疑・交流
午後8時ごろまで ※開会中のオンライン会議室への途中入退室はご自由です。
“第2回食農健のちょっといい話”参加申込
●申し込み方法:
参加申込フォームURL https://forms.gle/cU1dy1inGHaQDgHw9
●会場:オンライン(Zoom)で開催します。
問い合わせ:コープあいち生協生活文化会館3階地域と協同の研究センター事務所
住所:名古屋市千種区稲舟通一丁目1-39 
地下鉄東山線本山駅下車4番出口より徒歩2分 

Zoomミーティングに参加する
https://us02web.zoom.us/j/85271818094?pwd=MnkzSGVRRURnSnMySmZUbTdndnZPdz09

ミーティングID: 852 7181 8094
パスコード: 330778

2022年8月7日日曜日

第1回 食農健のちょっといい話 オンライン開催です 無料です ご参加ください

 

第1回 食農健のちょっといい話

 話題提供者 竹谷裕之(とうかい食農健サポートクラブ会長)

  竹谷さんに1時間くらいお話しいただき、30分ほど質疑・交流の時間をとります。

日時:8月31日(水)19:00~20:30

https://www.facebook.com/events/625926882294774/

 とうかい食農健サポートクラブのメンバーによる「サイエンスカフェ」です

とうかい食農健サポートクラブは、東海の地域で「消費者や農業・食品産業・教育・医療・行政等幅広い分野の関係者に

よるネットワ-クを構築し、人的交流と情報・意見交換等を通じて、健全な食生活の普及、消費者・実需者ニ-ズにあった食料の供給、農業体験・食農教育の普及を期すことを目的」に活動してきました

サポートクラブの会員はそれぞれが活動現場を持っていて、伝えたいこと、伝えなければいけないことをみんなが持っています。

「交流するという場づくりは大切」で、役割として変わっていないのではないかと相談しました。

次の世代に何を伝えていけばいいのか。自分達に何ができるかということは、

次の世代まで考え、将来見通す必要があるのではないかと感じています。

何人集めるかという発想よりも、「ネットワークでどれだけテーマを掘り下げられるか」、

とうかい食農健サポートクラブにはこういうミッションもあるのではないかと考えます。

農ある暮らし、地域を素材にネットワークを活かした集まりを持っていくことではないでしょうか。

農・食・健康を支えるネットワークづくりを強化していくこと、

豊かなつながりをつくり、総合性を持って生きようとする若い人の力を引き出すこと、

リアルタイムで声を上げ、情報のとりまとめと発信に工夫をこらすこと。

こういうことが我々サポートクラブに期待されることではないかと思います。

インターネットを活用しながら集まりを持つということは今必要なことです。

若い人の力をどう引き出すか、この辺りをサポートクラブで話題にし、

力をいれていくことが求められるのではないかと思います。

参加者のご意見募集&事前登録フォームですご協力をお願いします。

https://forms.gle/SdxmX7hPPdezUKR78


Zoomで参加してください

https://us02web.zoom.us/j/85271818094?pwd=MnkzSGVRRURnSnMySmZUbTdndnZPdz09

ミーティングID: 852 7181 8094

パスコード: 330778

2022年7月27日水曜日

 とうかい食農健シンポ 第22回総会記念報告

 PDFはこちらから

とうかい食農健サポートクラブは、当時の東海農政局長が呼びかけ、集まったさまざまな分野の有志で自由な討議を経て平成12年2月設立されました。

設立の目的は、東海の地域で、「消費者や農業・食品産業・教育・医療・行政機関等、幅広い分野の関係者(注:食・農・健に関わる)によるネットワークを構築し、人的交流と情報・意見交換等を通じて、健全な食生活の普及、消費者・実需者ニーズにあった食料の供給、農業体験、食農教育の普及を期すこと」と、「とうかい食農健サポートクラブ規約」で定めています。

令和2年度は、新型コロナウイルスの感染が広がり、緊急事態宣言等が行政から発令され、従来のように集まって行う活動を自粛してきました。令和3年度は、ワクチン接種がすすみ、一旦は感染拡大が治まるかという状況もありましたが、年末にオミクロン株の感染が確認され、新たな不安が生まれています。

とうかい食農健サポートクラブは、食・農・健康に関わるネットワークであり、この新型コロナの感染の広がりにより、私たちが大切にしたい健康が、脅かされる状況にあります。とうかい食農健サポートクラブは立場の違ういろいろな方が食・農・健康をキーワードとして参加し、つながるネットワーク組織であるからこそ、その役割を果たしていくことが求められていると考えます。令和3年度は、年度としての会費は集めないこととしますが、活動を自粛していたコロナ禍の2年間に、会員が取り組んできたこと、考えてきたことを交流し、それぞれの立場で食・農・健康に関わる現時点の課題をいろいろな視点から探る年度として活動を再開します。


(1)総会記念シンポジウム

 「コロナ禍の2年をふりかえって!」

 基調講演 「コロナ禍の2年を踏まえ、とうかい食農健サポートクラブの持続可能性を語るコロナ禍の2年をふりかえって!」

      とうかい食農健サポートクラブ会長 竹谷裕之氏

 会員報告 「コロナ禍の2年をふりかえって!」取り組んできたこと報告

「『中部大学 環境保全教育研究センター』の活動紹介-食文化ユニットを中心として-」

小川宣子氏(中部大学客員教授)

「20年間の社会環境の変化と消費者意識の変化

〜生協組合員の生活意識調査の結果から」

向井忍氏(特定非営利活動法人地域と協同の研究センター専務理事)

「コロナ禍とあいちの農業」

江本行宏(愛知県農業水産局食育消費流通課)

「むらとの新しい関わり方」

大平峰雄氏(一般社団法人農山漁村文化協会東海北陸近畿支部)

「10年後、20年後に、

私たちが食べるお米や野菜をつくってくれる農家はいるの?」

吉野隆子氏(オーガニックファーマーズ名古屋) 

 開催日 令和4年3月6日(日)

     10時30分~15時30分

 会場  コープあいち生協生活文化会館 4階会議室

     オンライン併用で開催します。


 とうかい食農健サポートクラブ 10年の歩み
   PDFでご覧になる方はこちらから


●2000年

①設立総会・記念講演会 於 名古屋市 130名参加(2月)

イ.概要 岩元睦夫東海農政局長の発案を受けて、東海農政局企画調整室から農文協東海近畿支部に対して依頼があった。依頼の内容は、農業・農村・食料について考える広範な市民活動組織の設立と、その組織の事務局を引き受けること。農政局としてはこの組織を「食を考える国民会議」の東海版として位置づけている(地方農政局長会議での報告より)。

 この依頼を受け、農政局の支援のもと、東海3県の行政、JA、食品関連企業、研究者、消費者団体、教育関係者、岐阜県と愛知県の食研究会役員を網羅する形で、とうかい食農健サポートクラブを発足させた。今後、都市と農村の交流促進、食農教育を軸とした次世代への支援をメインにして活動を展開する。

ロ.役員

会長  井形昭弘(愛知県健康づくり振興事業団理事長)

副会長 大川吉崇 大川学園理事長

喜岡浩二 カゴメ副社長

佐々木千代子 名古屋消費者団体連絡会会長

野村 弘 愛知県農協中央会会長

会員は現在、81名(うち団体会員は、三重県庁・安城市・豊明花卉市場・サッポロビールなど14団体)

ハ.記念講演

a.テーマ「長寿と私たちの食生活~健全な心と体を守るために~」

b.講師  井形昭弘(愛知県健康づくり振興事業団理事長)

c.講演要旨

 普通、先進国では65歳以上の人口が2倍になるのに50~80年、長い国では150年かかる。しかし我が国は23~24年でその状態に達したわけで、世界中がびっくりした。そんな国は人類始まって以来はじめてだ。平成37年には520万人に達し、1人の子どもに対して3~4人の高齢者がいる割合になり、日本がつぶれると、介護保険が通った。

 しかし、これは医学が全く進歩しない、かつ制度も良くならないという前提で立てた最も悲観的な予想でしかない。

 65歳以上を高齢者とすること自体が意味があるのだろうか。全く意味がない。高齢社会の本来の姿は、健康でファイトがあって円熟した頭脳と豊富な経験を持った高齢者がどっと世の中に出るくることだ。これが社会のマイナスになるはずがない。これを前向きのエネルギーとして社会の発展の構築にうまく結び付けられたら、介護保険の負担も、年金の心配もいらない。

 これは有名な話だが、100歳の金さん銀さんは名古屋の人で、出演料をもらって税金を納めていた。しかも、何に使いますかと聞いたら、「老後の蓄えにしたい」といった。そのファイトたるやすごい。

 「健やかな高齢」は前向きのエネルギーであり、高齢社会の目的は人生の質の維持向上でなければならない。それを支えるのが食である。生活習慣は老化に関係し、生活習慣によって老化を遅らせることができる。65歳になっても「私は50歳だ」と年齢のサバを読むことができれば、高齢社会は高齢社会でなくなるわけだ。健康づくりは運動と栄養が主で、大阪摂津市のデータでみると、健康づくりを60歳前から始めた人は長生きする。60歳を過ぎてから始めた人でも努力すれば長生きでき、健康づくりなんてバカバカしいと思っている人は早死にする。

 問題は食だ。外国人は和食をほめるが、それは、長い歴史の中で形成された和食は、多彩な食材、とくに繊維が多く老化を抑制する抗酸化力の強い食材を含んでいるからだ。和食は長寿食なのだが、この和食が若い人たちの食生活から急速に失われつつある。健康でありさえすれば、暦の年齢よりずっと若い社会生活を送ることができる。和食を見直すことによって健康でいられるのだから、お米を食べるというせっかくの食習慣を捨てるのはいかがなものか。結論として、食・農・健とは本来一体であり、我が国の未来を支える大きな因子であると述べたい。


●2001
①総会 於:名古屋市 約60名参加(7月)
②農と市民を結ぶフォーラム(市民農業講座「なごやか農楽校」公開講座)
於:名古屋市 約350名参加(7月)
イ.全体テーマ「みどりの農地はまちの宝だ!」
ロ.報告・内容
a.第1部 基調提言「『星座的都市農業』への提言」
                  向井清史(名古屋市立大学経済学部教授)
 大都会の名古屋の中で、がんばっている農家が、結構たくさんいる。都会の夜空は明るいので普通は星は見えないけれども、よく見れば、いくつか輝いている。名古屋市で農業をやっておられる方もそういう存在ではなかろうか。また、農業というのは産業であると同時に一つのライフスタイルであり、自然の時間の中で営みをする農業は一つの生き方としての方向を示す存在だ。かつて旅人が旅行する時に、自分の位置を確認するのに星を利用したように、我々も生きていく中で、ふと我を振り返るときに、星のように自分の生き方や方向を示してくれる存在として、農家を「星」と考えてみたい。
 そのような視点で、名古屋市のまちづくりに農業を活用することができないかと考えた場合に、農業と農地には、人びとに生活の豊かさをもたらす上で、様々な可能性があると思う。
 一つは、農業においては、誰にでも適した役割がある。高齢者の方でも子どもでもやる仕事がある。あらゆる階層の参加が可能な営みだ。二つ目は、農業には癒しがある。ヒーリング的な空間として農地の空間がある。三つ目は、自然が生きづく農地は環境教育の場であり、四つ目には、地震をはじめとする災害から避難をする空間にもなる。このように、農業・農地には、多面的な大きい役割がある。
 それらを名古屋市の街づくりの中に生かすには、農地を結び目にして農家と市民が共に生きていく共生の構造を考えねばならない。私たちの生活は経済活動(交換の世界)だけでなりたっている訳ではない。豊かな社会には様々な支えあいが欠かせない。市民同士のボランタリーな支え合いという互酬の世界と、行政が仲立ちをして支えあう再配分の世界が必要だ。効率性オンリーの経済活動だけが突出したギスギスした社会を振り返り、互酬的なお互い支えあうような構造を生活の中に取り込むことによって、我々の生活を質的に豊かなものに出来る可能性が、農地を一つの媒介にして考えられるのではないか。
 農家、市民、行政の三者の中でいろいろな形のコミュニケーションを積み重ねられる可能性があると思う。農家には緊急時の非難場所やイベント会場など、街づくりのために農地を提供に活用してもらう。行政には、再分配としての補助金だけではなくて、技術指導など専門的な知識や情報の提供サービスを行なう。市民は、農家が生産したものを購入することによって食生活を豊かにするだけではなくて、芋掘りやぶどう狩りなど、農地がもつ様々な機能を享受する。さらには援農も行なって、農家を助ける。たとえば炎天下で草取りなど、ある意味では苦痛かもしれないが、作業の後のおいしいビールとか運動不足の解消などを考えると、苦痛ではなくある種の快適さに繋がる。
 一回限りのコミュニケーションで考えるのではなく、長い時間の中で、ある時にはこちらが便益を受け、ある時にはこちらが便益を提供する。そういうふうに、農地を一つの媒介にしながらお互いのコミュニケーション、付き合いを深めていける。そのことによって今までになかった楽しみなり生活の彩りというものを得ることができるはずだ。そのような地域社会の関係性をつくっていきたい。
 最後にあえて「星座」と呼んだ意味について、星は点だが、星座は星をネットワークとしてつないだ時に見えるものだ。農地を中心として行政と市民と農家が結びつき、その中心にいる農家がネットワーク的に、星座的に結び付けられれば、農業を結節点としたトライアングルの構造が多様性を帯びて、可能性も広がるだろう。点として存在している農家も魅力的だが、農家の方が星座的に繋がっていけば農業的な事業としての機会も大きくなるし、市民として楽しめる機会も大きくなるのではないか。

b.第2部 フォーラム
・テーマ「農と市民をむすぶ取り組み──ひとそだち・まちづくり──」
・コーディネーター 林 進(岐阜大学農学部教授)
・報告者
「農業ボランティアをめざしたはじめの一歩」
小森一秀・宇佐美英里(名古屋市「なごやか農楽校」受講生)
「畑の学校の楽しい農業」
安藤博巳(「甚目寺町畑の学校」校長・甚目寺町観光協会副会長)
「域産域消に向けて──定年退職者が戦力」
蔵地 栄(とよた生き活き農業塾生き活き部会長)
鈴木孝征(JA豊田市営農企画課長)
「農家の思い」 金井重斗・若松清美(名古屋市・農業者)
「消費者の気持ち」 若井秋子(名古屋市・生協組合員)
「消費者による有償援農グループ」 正村節子(岐阜県・野良の会)

ハ.開催までの経過
 平成13年度農林水産省の都市農業支援事業が名古屋市で採択されたのを受けて、名古屋市緑政土木局では市民農業講座「なごやか農楽校」を開講することになったが、その第1回を「公開講座」として、このような形で開催した。「とうかい食農健サポートクラブ」がこの企画を受け持つことになり、本年3月以降、サポートクラブの幹事・研究者・農政局・愛知県・JA中央会等からなる準備会が開催までに4回の検討を重ね、企画を立てた。

③食農教育部会第1回学習会
                     於:名古屋市 参加者22名(12月)
イ.テーマ「総合的な学習の時間における食と農の体験や可能性を巡って」
ロ.座長 西村敬子 愛知教育大学教育学部教授
ハ.内容 岐阜大学教育学部石川英志助教授による「総合的な学習の授業研究―教育方法からみた子どもの成長の可能性」を講演していただく予定が講師の急用のため都合がつかなくなり、参加者によるショート報告と意見交換の場となった。キイワードとしては食教育に農が加わることで拡がる可能性。現場教師、町村教育委員会や農政局職員,保護者など少数ながら多様な参加者を得た。

ニ.現場のショート報告など

a.早川美幸・外山記代子(豊田市立梅坪小学校)6年生の味噌の調べ学習とつくる体験の報告。栽培して食べる体験から生き方にどうつなげるか、育てることがねらいではなく、方法として考えたい。そこから得られるものは多様にある。

b.荻野嘉美(額田町立大雨川小学校)山間の小さな学校の本物に学ぶことを通した子どもと共に育ちあいの体験活動を報告。サトウキビやコムギからのケーキつくりなど子どもたちの体験を通した自己表現(笑顔や表情)が素晴らしい。

c.石川 満(安城市立高棚小学校)ヤギの飼育体験をめぐり。

d.堀川佳代(宏昌食糧研究所)子供たちと西尾小学校で梅干を漬けて、バザーで販売するまで。仕事でJA女性部のおばあちゃん世代に漬物の講習指導をしている。世界一の漬物文化であるうまみー発酵の素晴らしさを伝えたい。

e.土井健次(大口町教育委員会)これからの教育課題で最も重要なのは、人の死を教える教育と企業教育ともいえるお金儲けを教える事、食農教育に注目してる。

④第2回とうかい食農健フォーラム(第11回岐阜食シンポと共催につき省略)
                     於:岐阜市  参加者100名(2月)

第44回研究会・第11回岐阜―食シンポジウム・第2回とうかい食農健フォーラム

於:岐阜市 約100名参加(2月)

イ.テーマ「子どもたちに伝えたい、豊かな体験―健康な「食」ぎふからの提言」

ロ.総合司会      森稚加子(岐阜県立衛生専門学校)

ハ.コーディネーター  林 進(岐阜大学農学部)

ニ.主催者挨拶     岩田弘敏(岐阜産業保健推進センター)

ホ.基調報告

「岐阜県の食文化は地域の農産物に支えられている―県下における聞き取り調査から―」

小川宣子(岐阜女子大学家政学部)

 岐阜県の伝承される大晦日、正月の行事食とマメ類、いも類など食材との関わりを調査した結果を報告。地域食材を、「安全、健康、おいしさ、文化」から見直し活用するための仕組みとして、学校給食での地元産物の導入を推進し、一般消費者に対しても「地元食材を使う日」を設けることを提唱。

a.地場野菜(大根)を学校給食に

北川千恵子(JAぎふ園芸特産振興会大根部会鷺山女性部)

 岐阜市内は春ダイコンの有数の産地。給食への導入をすすめ、あまりよく知られていないダイコンの食べ方を、ダイコン料理講習会を開催して、栄養職員などに宣伝したことを報告。

b.初めての農業体験学習 松岡良幸、吉田武司(高校生)

(岐阜県立大垣北高等学校・高校生のための農業体験学習実行委員会)

 梶原知事の発案で、県教育委員会は「体験学習活動」をすすめているが、県下70校のすべての高校で農業体験をすることを奨励している。このシンポでは、大豆の播種から収穫、脱穀、収穫した豆を幼稚園や福祉施設に寄付するまでを、そして、豆腐やおからクッキーつくりを、普通科進学校の生徒が報告した。この体験に、授業とは違う充実感を得たという。

c.糸こん「カットちゃん」誕生秘話 田口洋子(コープぎふ組合員)

 地元産のコンニャクから、使いやすい長さ15センチの糸コンニャクを開発。

d.健康によい食品づくり「純麦の酢」 内堀信吾(内堀醸造〈株〉)

 転作の麦を使って食酢を開発。

e.県産食材のすすめ――健康な「食」の推進 森 敦(岐阜県農林水産政策課)

 食生活指針の啓発組織「健康な食を進める県民会議」の活動概要について報告。

ト.試食 大根料理2種、麦酢利用の糸コンニャクなど

⑤とうかい食農教育フォーラム(食農教育部会第2回学習会)
                     於:名古屋市 参加者54名(3月)
イ.テーマ 地域に学ぶ 総合的な学習の時間 きらっと輝く 東海の食と農
ロ.副読本の企画意図説明 佐藤正人 (東海農政局統計情報部次長)
ハ.コーディネーター 中田征二  中日新聞論説委員
ニ.パネリスト
   森 基子  検討委員会座長   (岐阜市立女子短期大学名誉教授)
   西村敬子  検討委員会座長代理 (愛知教育大学教育学部教授)
   成田美代  検討委員会座長代理 (三重大学教育学部教授)
   福谷佳子  家庭・保護者から  (めいきん生協理事)
   外山紀代子 学校現場から    (豊田市立梅坪小学校教諭)
ホ.趣旨 東海農政局編集、農文協製作の副読本「きらっと輝く 東海の食と農」は4月からの総合的な学習の時間の完全実施を前に、東海地域の地域食材(農)と食文化を学ぶ学習素材として企画され、サポートクラブ幹事、愛知、岐阜、三重の各県の食研、食文化研の主要メンバーを検討委員(編集委員)に推挙して検討委員会として検討を重ね作成された。3-4月に希望校に配布される機会に、関係者が集まり、刊行の意図を明らかにして、「こう活用していただきたい」との思いを語り、学校現場での活用の可能性を考える場をパネルディスカッションとして設けた。

⑥「こどもの食と健康応援団」養成講座準備会
                      於:名古屋市 参加27名(3月)
イ.趣旨:発端としては、農文協のビデオ「みんなで考えよう、子どもの食と健康」の製作協力をした、めいきん生協(名古屋勤労市民生協)とみかわ市民生協による「子どもの食と健康研究会」に対して、ビデオの活用としての学習運動を提案し、総合的な学習の時間を背景に組合員の社会参加として、社会人講師の育成を提案したことにある。その後、生協組合員だけの活動から、東海農政局のMAFF食農教育応援団(学校への出前授業支援)との連携も視野に入れた広範な地域への働きかけを目指す方向に発展して、サポートクラブの健全な食生活啓発のための活動」部会活動(略して食生活部会)として検討を重ねた。食生活の現状に対する危機感を背景に、子どもたちの食の自立「選食」の手助けをする人材(サポーター)を養成する連続講座を次年度計画する準備会として、食育の実演を見る機会を設けた。
ロ.司会進行・本日の企画意図の説明 小川宣子 (岐阜女子大学家政学部教授)
ハ.構成
a.実演1「食育の活動現場から」   山田言子(サポートクラブ会員 蟹江町)
b.実演2「元気な心と体は食育から」
吉田隆子  管理栄養士(NPO法人 こどもの森)

ニ.内容 

子ども達の「選食」の方法として、吉田隆子氏が考案された「4つのお皿」の考え方をもとに、(栄養を赤、黄、緑、白の4色で表現、同時に主食、主菜、副菜、汁物を表現)山田氏はエプロンシアターで、吉田氏は自身と生協理事や学生の出演による総勢14人の「食育劇」で、幼児を対象にした働きかけの実際を披露された。これらは素人なりにできる方法として共感を呼び、子どもたちへの食情報の伝え方が活発に論議され、クラブの新規入会者が10人にのぼる好評ぶりであった。



●2002年

①総会・記念講演 於:名古屋市 約70名参加(6月21日)

イ.テーマ「健康から見たスローフードへの期待」

ロ.講師:井形昭弘(あいち健康の森健康科学総合センター・名古屋学芸大学)



②健全な食生活推進部会 子どもの食と健康応援団養成講座

 本講座のねらい「のぞいてみませんか 食べ物の楽校」の案内文より

 ねらい 子どもたちの食の自立・判断能力の向上を手助け(サポート)する講師を養成、その方法として、「何をどう食べるか」を「4つのお皿」(黄・主食、赤・主菜、緑・副菜、白・汁物)を入り口に食材ごとの食べ物学習をすすめます。講師には様々な分野の専門家の知識を活かして、体験を交えながら楽しく学ぶメダカの学校のような講座です。

 全回の受講者には修了証を進呈、東海農政局ほかによる、MAFFとうかい食農教育応援団HP上での「食生活の社会人先生」の登録など関係機関と連携しながら、社会貢献の機会を目指します。

 資格にとらわれず、意思ある方ならどなたでも参加できます。

 そーっとのぞいてみませんか!!

イ.前期第1回 於:西春日井郡豊山町 30名参加(7月6日)

a.テーマ「緑のお皿:副菜の中心食材である野菜を学ぶ」

 名古屋市中央卸売市場北部市場内の見学と体験講座

b.「野菜の鮮度や輸入野菜、おいしい野菜の見分け方」

 講師:奥谷博司(名果・野菜部長)

 「キャベツのカットしてあるものは、芯の切り口を見る。収穫後、日が経つと芯が伸びてくる。巻きがつまったどっしりしたものを選ぶ」など、セリ人としての長年の経験から、野菜の選び方のポイントを実物をもって丁寧に説明。見学では、市場内の国産、輸入野菜などを見学。質疑では、野菜の生産地表示やトレーサビリティーの導入について活発な意見が出た。これには朝日新聞名古屋本社学芸部が同行取材して後日報道され、とうかい食農健サポートクラブの紹介もされ、反響があった。

c.「栄養から見た野菜」

 講師:小川宣子(岐阜女子大学・健全な食生活推進部会長)

 野菜の栄養上の機能性を解説し、地場野菜を育てて食べる消費行動の意味を力説された。

ロ.前期第2回 於:名古屋市熱田区 30名参加(7月19日)

a.テーマ「赤いお皿:主菜の中心食材であるさかなを学ぶ――鮮度やおいしさの見分け方と栄養」

 名古屋中央卸売市場・食品ビル鮮魚店と中部水産・冷凍工場の見学

b.「海に生きる会の実践」講師:山本昌弘・(豊浜町・漁業者)

 「栄養から見たさかな」講師:石川豊美(東邦ガス)

c.施設提供協力 中部水産(株)小仲 匡

ハ.前期第3回 於:岐阜県揖斐郡池田町 38名参加(8月1日)

a.テーマ「緑のお皿:副菜の中心食材である野菜を学ぶ 現地編」

b.内容:味の素冷凍食品(株)の冷凍野菜工場の見学と質疑、野菜農家の見学

ニ.前期第4回 於:知多郡東浦町 30名参加(8月10日)

a.テーマ「子どもたちへの伝え方――なにをどれだけ食べれば良いのか――手ばかり活用」

b.講師:五十嵐桂葉(愛知江南短期大学)

c.内容:野菜どっさり料理の調理実習と試食

ホ.特別編 於:名古屋市千種区・名古屋市立東星中学校(10月23日)

 「食」をテーマの総合的学習の時間への協力

 めいきん生協との連携で、食についての寸劇、食と健康・歴史・外国・社会に関する展示をする。

ヘ.後期第1回 於:名古屋市消費生活センター 約100名参加(11月22日)

a.テーマ「白いお皿 だしの知識」

b.講師:安達秀子(有)節辰商店「和食の基本 だしのいろいろ舌体験」

   講師:伏木 亨 京都大学農学部教授「油のおいしさより、まずは「だし」のおいしさを教えよう」

c.内容:鰹節のめじなど数種類のだしの味見体験とマヨラーと呼ばれる、油の習慣性について、離乳食時期からの油により、病み付きになる味覚の刷り込みに対して、だしの味を学習させる味覚のしつけの必要性を強調。

ト.後期第2回 於:愛知県パン協同組合会館 45名参加(1月24日)

a.テーマ「黄色のお皿 主食の中心・お米とパンを学ぶ」

b.講師:長谷川勝之・愛知県パン協同組合給食委員会・サンブレッド協業組合

   講師:鈴木啓之・アサヒ米穀

c.内容:アレルギーの子どもたちを配慮し、卵を使わず、添加物も使わない製法で、学校給食パンを供給。実際にそのパンを試食した。
米は炊き方、洗い方、お米の浸漬時間差による食味の比較を行なった。
参加者の口コミで、仲間連れで参加するようになり、定員を大幅に上回る状態になる。

チ.後期第3回 於:岐阜県大垣市吉田ハム本社 35名参加(3月14日)

a.テーマ「赤いお皿 主菜の中心食材である肉を学ぶ・肉・ハム・ソーセージの基礎知識と工場見学」

b.講師:安田瑞彦・(株)吉田ハム 常務取締役・総務管理部長

c.内容:ハムの製造ラインにそって、牛の半丸から枝肉の解体までを見学。試食も行なう。BSE問題の影響で、肉のトレサビリティーに関心が集中した。東京で岐阜県産牛肉を販売するために、飛騨牛の商標登録をもつ会社だが、この時期、ここまで公開した企業の好意と熱意に頭がさがる。



③食農教育部会

イ.第1回とうかい食農教育フォーラム 於:名古屋市 20名参加(8月3日)

a.テーマ「総合的な学習の時間における食と農の体験や学習のもつ可能性2」

 「愛知のウメ仕事」

b.座長:西村敬子 愛知教育大学教育学部・本クラブ幹事教育部会長

c.報告者:山本和代 知多市立佐布里小学校

       松崎利美 西尾市立米津小学校

d.内容 どこの校庭にも数本はあり、地域の特産でも親しまれる暮らしに身近なウメに着目した小学校の取り組みを報告。梅干をつくり、給食でウメカレーにして食べて、ウメをまるごと学習。質疑では、野菜の栽培に取り組み、子どもたちのリクエストの答えて多くの種類を植えたものの失敗談も飛び出し、活発な経験交流となった。

ロ.第2回とうかい食農教育フォーラム

於:名古屋市「教育館」136名参加(2月8日)

a.主催:サポートクラブのほか東海農政局・東海地域食生活指針推進協議会・東海地域学校給食地場農産物活用推進会議

b.主催者挨拶 大川吉崇副会長(学校法人 大川学園理事長)

c.「きらっと輝く東海の食と農」アンケート報告

若林憲一(東海農政局企画調整部次長)

d.基調講演「「食と農」はなぜ「総合」の教材たりうるか」

講師:嶋野道弘(文部科学省初等中等教育局視学官)

 講師の嶋野氏は、学力観あるいは学力育成について、学習する主体と教材という客体の関係から、客観的な知識を中心にみる学力(教科学習における学力観)と、主客一体の学力観(生活科や総合的な学習の時間における学力観)の二通りがあるとし、後者は生活知とも結びついているとした。その上で嶋野氏は、教科で学んだことが生活にも生きていくこと、両者が総合的に結びつくことが大事であるとして、そこに食農教育の教育的価値があると強調した。

e.「きらっと輝く東海の食と農」を使った実践事例報告〉

・家庭科での実践報告-5年家庭科「みそ汁はパワフル」の実践から

鈴木由佳(岡崎市立男川小学校教諭)

・総合学習での米づくり 加藤晋平(三重県員弁郡東員町立三和小学校教諭)

・学校給食への地場農産物の活用事例

山本弥生(岐阜県中津川市立坂本小学校栄養職員)

・伝統食や伝統文化を通じた生涯学習(武豊の昔を伝える会)の取組事例

奥川弘成(武豊町歴史民俗資料館学芸員)

f.ポスターセッション(情報展示と交流)

・縄ない、しゅろの蝿たたき、ほうきくさのほうき、昔のおやつ・芋切り等

武豊の昔を伝える会

・古代稲(赤米・黒米)の実物資料展示Q&Aコーナー

大塚文平(日本古代稲研究会)

・地域にねざした教育の実践 荻野嘉美(額田町立大雨河小学校)

・中津川市立坂本小学校の地元野菜を使った学校給食展示



④都市と農村交流部会

イ.安城市市政50周年記念農業フォーラム企画会議への参加

於:安城市役所 10名参加(7月11日)

ロ.安城市市政50周年記念農業フォーラムへの参加

於:安城市民会館 開催協力(2月16日)

ハ.MAFF食農教育応援団講演会への参加 於:名古屋市「能楽堂」(10月4日)

a.テーマ:「スローフード運動の現状と今後の活動方向」

b.講師:國本桂史・日本スローフード協会理事長

ニ.第3回とうかい食農健フォーラム/毎日くだもの200g運動フォーラム

於:名古屋市「愛知厚生年金会館」参加者約340名(1月27日)

a.全体テーマ「地域のくだものと健康なくらし」

  シンポジウムテーマ「つくる人・食べる人の笑顔がつなぐ安心な食」

b.主催:果物のある食生活推進協議会・とうかい食農健サポートクラブ

c.総合司会 椋木真佐子(地域と協同の研究センター)

  主催者挨拶 細田敏昭(財・中央果実生産出荷安定基金協会専務理事)

  来賓挨拶 染 英昭(農林水産省東海農政局長)

d.基調講演「旬の果物を活かす 食脳学のすすめ」大島 清(京都大学名誉教授)
 犬山市の京都大学霊長類研究所教授として20年、サルと起居をともにされ、サルからヒトへの進化を研究、大脳生理学から見た食の重要性を科学的にとらえ、「食脳学」と命名。旬のものをよく噛んで食べることは、豊かな神経回路を育み、人間の魂を養う「食」につながると、食と咀嚼の必要性を力説されている。
 講演では、最近の若者の生活に触れて、人間脳(大脳新皮質)の発達が不十分で、食欲や性欲などの本能がゆがんでいる、子どものころからの食性の改善が必要と指摘。具体的には、何を(果物や野菜など旬のものを)、誰と(孤食でなく家族や友人と共食)、どのように(よく噛んで)、食べることが大切、と訴えた。

e.コーディネーター・テーマ解説

・「果物と健康の関係について」 小川宣子(岐阜女子大学家政学部教授)

f.報告

・「安心、安全でおいしいイチジクで健康づくりを」

黒柳二三子(愛知県いちじく協議会会長)

・「地域の果物と学校給食」 土屋ひろこ(関市学校給食センター栄養職員)

・「愛知県食の安全・安心推進対策といいともあいち運動について」

太田進康(愛知県農林水産部農林総務課 課長補佐)

・「とよたの果物・一年中味わって」 柴田文志(JAあいち豊田参事)

g.閉会挨拶 井形昭弘(名古屋学芸大学学長・とうかい食農健サポートクラブ会長)



〈会場内展示〉 JAあいち中央 いちじく等の加工品と資料

        JAあいち豊田 もも、なし等の加工品と資料

        ぽらむ交流センター 岐阜県関市の刃物と資料

        東海農政局(消費者の部屋)東海地方の果樹生産、消費の現況資料

        社・農山漁村文化協会 講師著書、食生活指針参考図書



●2003年

①総会・記念講演会 於:名古屋市中村区 34名参加(6月6日)

イ.記念講演テーマ:「五感健康法――健脳食のすすめ」

ロ.講師:岩田弘敏(岐阜大学名誉教授、岐阜産業保健推進センター所長)

ハ.概要:脳を活性化するためには、五感の感覚(味覚、触覚、知覚、臭覚、聴覚)と認識(認知)が重要。恒常性の維持と自然治癒力の向上につながる。おいしいと感じることは五感を快適に刺激するので、食生活は特に大切。

  岐阜県では、梶原知事の推奨もあり、「高齢者のための健脳食指針」を設け、脳が健やかに、元気でいるために、痴呆や脳卒中の予防のための食生活指針を推進している。内容は食生活指針を高齢者向けに表現したもの。①楽しくおいしく食べましょう。②食事のバランスでからだと脳を元気に保ちましょう③きちんと食べることで健康的な毎日を送りましょう④調理食品や外食も上手に組み合わせましょう⑤意識して水分をとるようにしましょう(水分不足は脳梗塞につながる)⑥生活全体を見直しましょう(タバコや飲酒について)――、これをもって高齢者の障害を予防する未病の取組みをはじめたというもの。



②「野菜フォーラム 子どものうちから楽しく食べよう!」「ベジフルセブン-イン 東海」

(第4回とうかい食農健フォーラム) 於:名古屋市中区 252名参加(9月8日)

 野菜消費構造改革対策事業を推進する団体として農林水産省から認可された「青果物健康推進委員会」(健康を柱に野菜・果実の消費拡大をすすめる団体)の全国普及事業費を、東海農政局生産経営流通部会園芸特産課が申請し、サポートクラブがその内容の企画をして開催した。参加申込みが定員250名をはるかに超す350名で、断わるのに苦労した。

イ.総合司会:小出弥生(会員、みんなのクッキング主宰)

ロ.来賓挨拶:西川孝一(農林水産省東海農政局長)

ハ.内容

〈第1部 基調講演:「野菜と健康 食育ではじめる 生活習慣病予防」〉

a.講師:坂本元子(和洋女子大学教授、内閣府食品安全委員会委員)

  子どもの野菜摂取不足が体内の脂肪酸の酸化をうながして高脂血症など生活習慣病を起こしている実態に触れ、健康のために望ましい野菜摂取の仕方についての正しい知識にを持つことの重要性を強調された。主な内容は以下のとおり。

  野菜摂取行動の背景を調べた報告によると、野菜料理を多く食べる人は、野菜の重要性を十分に理解している、家に常に野菜がある、子どもの頃に多く食べていた、野菜が好き等の要因があげられており、周辺に野菜がある環境を作り、野菜料理を上手にふるまい、子どもの時から野菜に接触させることが大事である。しかし家族形態からみると、一人暮らし世帯では、適切な野菜摂取量の知識をもっていながら、ほとんど食べない人が男性で20%、女性で6.2%いる。この人たちの食べない理由には、「個人の好み」もあるが、「調理に手間がかかる」「価格」「入手が困難」「一人ではロスが多い」などがあげられており、簡単な調理方法や小サイズの野菜の販売方法も考慮する必要がある。食生活情報センターが調査した「野菜に関するアンケート調査報告」の中から、野菜摂取の意識の中で、意識の高かった項目を挙げてみると、「生活習慣病予防のために増やす」人が83%と最も高く、生活習慣病予防のために野菜をとるという意識は高い状況にある。

〈第2部 事例報告と意見交換「もっと野菜をとるにはどうすれば良いのか?」〉

司会:竹谷裕之(名古屋大学大学院教授)

a.「現状調査から―何が課題か」 酒井映子(名古屋女子大学教授)

豊田市での実態調査から見えたものは、高校生以降、30代前半の独身世代の野菜不足

b.「ベジフルセブンの提案」 近藤卓志(青果物健康推進委員会事務局長)

1日の摂取目標の野菜350グラム、果物200グラムの目安として、野菜5皿分、果物2皿分という目安の提案。

c.「野菜100グラムシールの表示」

渡邉薫(管理栄養士、豊田市保健所管内栄養士連絡会)

 豊田市では、上記調査結果をもとに、現状の1日207グラムの水準をせめて300グラムに高めようと、わかりやすく「1食100グラム野菜摂取」をすすめる運動を展開。「100グラムの表示シール」をコンビニ弁当に表示して、若い世代の買い物の参考に供した取組みを報告。このシールは早速、青果物健康推進委員会が導入し、首都圏の東急ストアでも始まっている。

d.「青果市場から量販店への情報発信」 奥谷博司(名果株式会社取締役野菜部長)

自社(青果市場)が野菜の食べ方の情報発信を量販店で行なっている事例について。

e.「農家から見た食農教育」 田口きよみ(アグリウーマン中津川学校給食部会副会長)

学校給食に野菜などの食材を納入する農家グループとしての思いや、農家先生として教壇に立ち(栄養職員と一緒に立つことが多い)子どもたちとの対話交流をしている実践について、楽しく語る。素朴さが好感をもたれていた。

〈第3部 場内展示〉

 東海3県の地場野菜、伝統野菜のポスターや啓発資料・教材を豊富に展示。


③とうかい食育シンポジウム「食と心と生きる力を考える」

於:名古屋市「ウイルあいち ウイルホール」参加500名(1月16日)

イ.主催等:「食を考える月間」にあわせ、農林水産省東海農政局、食を考える国民会議、東海地域食育推進協議会、とうかい食農健サポートクラブの4者の主催で開催。

ロ.報告等:

a.基調講演:「食品と心の健康を考える」 金子ひろみ(管理栄養士)

  「キレルこども」がなぜ増加したかについて、塾通いなど、社会的な要因による朝食の欠食が及ぼす影響を、血糖値の変化と集中力などの関係などから説明。朝食の重要性を強調した。また食品添加物と栄養素との関係、ウエイトコントロールと摂食障害などについて述べつつ、若い世代への「食育」として、食生活の重要性を、学校の授業や家庭の中で伝えられるよう、政策的に進めるべき時代とした。

b.パネルディスカッション「心と体を元気にする食」

  コーディネーター

    松浦生朗(中日新聞編集局生活部長)

  パネリスト

   ・金子ひろみ(管理栄養士)

   ・鈴木雅子(福山市立短期大学教授)

   ・寺島 治(名古屋クレストンホテル総支配人)

   ・山田政俊(愛知県田原市立野田小学校校長)

 パネリストの山田氏が勤務する田原市立野田小学校は、愛知県教育委員会の「楽しい食育推進事業」(平成12~13年)の指定をうけてさまざまの取り組みを行なったが、山田校長は、学級園での栽培体験で、自分で栽培した野菜を誇らしげに宝物のように扱う児童の反応を見て「食育のおもしろさ」を実感したという。事業終了後も独自に食育の取り組みを継続しているが、食べ物の知識や食事マナーを教えると同時に、栽培・調理体験が必要であると強調。都会でも、たとえば空き地を利用した一坪農園で、子どもたちに栽培体験の機会を作るよう、提起された。

 パネルディスカッションのなかでは、文部科学省が準備中の「栄養教諭」への期待など、子どもの心と食の関係を重視する政策的な動きを期待する意見が多く出された。


④「食生活部会」と「食農教育部会」は今年度、合同開催とした。

イ.子どもの食と健康応援団養成講座「食べ物の楽校」特別編

於:名古屋市中区 35名参加(5月9日)

a.特別講座内容:「食育のやり方、方法を巡って」部員間の経験交流とミニ報告

・山田言子(蟹江町主婦)「食育エプロンシアター」

  NPO子どもの森の吉田隆子さんの「バナナウンチ」などの食育エプロンを使った活動に心酔されて、独自にアレンジし、町内外から出前で保育園など実演にまわる方で、やり方・仕方をロールプレイングで実演していただいた。

・西村敬子(愛知教育大学教育学部教授、サポートクラブ食農教育部会長)

  親子の食育ツールとして、虹の7色に白を加えた8色を栄養素になぞらえ、それをテーマにした「色を塗る絵本」を作成。台詞や文字は親子で創作し、色も親子で塗る。これを使った親子の読み聞かせを実演した。コミカルな内容で、作画は院生による。これは特に好評。

・小川宣子(岐阜女子大学家政学部教授、サポートクラブ食生活部会長)

  「食育」のねらいと指導方法について報告。年間の部会活動を参加者で検討した。

ロ.「のぞいてみませんか 食べ物の楽校・03年度第1回」

於:知多郡武豊町(独)農業技術研究機構野菜茶業研究所武豊野菜研究拠点

47名参加(7月19日)

a.テーマ:「からだによい食べものって なあに?① 有機農産物は実際、何が違うのか?」

b.講師:中野明正(同研究所武豊研究拠点環境制御研究室 主任研究官)

挨拶:西村敬子(愛知教育大学教育学部教授、サポートクラブ食農教育部会長)

c.司会:小川宣子(岐阜女子大学家政学部教授、サポートクラブ食生活部会長)

d.概要:有機農産物には、安全・安心で、品質が良くておいしいとの印象があるが、栽培法が野菜の品質に与える影響、有機農産物の科学的な認証の可能性について、研究を報告。あわせて場内の水耕栽培など様々な栽培方法を見学し、有機や露地・施設など、栽培法によるトマトの食味比較を体験した。

  国立試験場が独立行政法人になり、市民への情報提供と交流についても評価されることから、休日ながら、全面協力していただいた。講演内容は先端技術の側面もあり、参加した研究者には刺激を与えた。特にチッソの安定同位体自然存在比(δ=デルタ値)の測定値によるデータ分析や、栽培法による栄養素の比較などについては、関心が高かった。

  できるだけ平易に、との当方の依頼に苦心された様子だった。参加募集の際は30名の枠を設けていたが、テーマへの関心の高さから、農家グループや生協理事グループなどが誘い併せて参加し、予定枠よりも参加者が増えた。参加者にとっては野菜研究所の視察や研究報告を聞くことは初めてのことであったし、研究所員にとっても初めてで、しかも大変に盛況だったため、今後も相互につながりが持てるように思われた。

ハ.「のぞいてみませんか 食べ物の楽校・03年度第2回」 45名参加(11月22日)

於:岡崎市(独)家畜改良センター岡崎牧場

a.テーマ「卵と健康――上手な食べ方・選び方 ~ 日本養鶏のルーツ岡崎から ニワトリとタマゴを知る」

b.講師:山本達雄(同センター岡崎牧場場長)「日本養鶏の現状、岡崎牧場の概要」

小川宣子(岐阜女子大学教授) 「健康からみたタマゴの知識」

c.構成:場内の見学と試食。有精卵や赤玉と白玉の違いなど素朴な疑問に答える。

ニ.「のぞいてみませんか 食べ物の楽校・03年度第3回」 47名参加(3月16日)

於:三重県四日市市九鬼産業本社工場 四日市市生涯学習センター

a.テーマ:「なぜ、ごまが体に良いのか? 見る・知る・味見の現地見学」

      工場見学、油についての学習と、ゴマ食品の試食

b.司会:小川宣子(岐阜女子大学家政学部教授、サポートクラブ食生活部会長)

c.挨拶:岡田重美(九鬼産業株式会社取締役会長・サポートクラブ幹事)、渡辺(同専務取締役)

d.講師①:福田靖子(名古屋女子大学教授)

演題:「ゴマの歴史と科学―ゴマの持つ食品機能に魅せられて」

  ゴマのルーツと日本への伝播の歴史を述べた後、『日本の食生活全集』から検索したデーターを使いつつ、ゴマが、たくさんの地域で利用されてきた、日本の食事に欠かせない食材と強調。そして、ゴマの食品機能性の特色を報告された。

  この中で、台所で、すり鉢でゴマをする家庭での食卓の風景こそ伝承の場である、栄養学だけでなく、食育の場を重視する必要がある、と強調。福田先生は、『そだてて遊ぼう ゴマの絵本』の執筆者でもあるが、残りの生涯を食育の理論化、実証化の研究にかけたいと情熱的に語られた。

e.講師②:宮原由行(九鬼産業開発部)「ゴマの総合メーカー最前線より」

  有機栽培の農場も持つ、ゴマに特化した食品メーカーの食品開発の現状を報告。

f.試食(ごまあえとゴマ豆腐プリン)



●2004年

①「食べ物の楽校」特別編・総会 於:名古屋市瑞穂区 64名参加(6月19日)

イ.テーマ:食育を考えるワークショップ「コンビニ食ってどんな食?」

ロ.司会:福田靖子(名古屋女子大学家政学部教授)

ハ.講師:赤松純子(和歌山大学教育学部助教授)

     大森節子(C.キッズ・ネットワーク・宝塚市消費生活アドバイザー)

ニ.内容:

 農水省が2003年度から開始した事業「食育実証研究助成」で研究助成を受けた、赤松純子氏の共同研究グループに来ていただき、氏が開発した高校生用の45分の授業プログラムを参加者に実際に体験してもらった後、意見交換をした。この研究は消費者教育の一環として、仮想のコンビニエンスストアで買い物をするなかで、栄養バランスについて考えさせるもので、あらかじめ決められた商品リストから自分の昼食メニューを選ぶ*。教室でも公民館でも場所を選ばず、参加者を「コンビニ来店者」の気にさせるゲーム感覚が大変おもしろく、子ども達を引きつけるものとなっている。本来、40人学級でやるところ今回は参加希望者が多く「過密学級」となったが、授業後の意見交換でも活発な意見交換となり、好評であった。

*[授業のあらまし]コンビニ食は、「中食」として週に3~4回、人によれば毎日利用されるといわれ、日常的な生活に溶け込んだ存在である。そのような状態のなかで、コンビニ食の善し悪しではなく、コンビニ食を選ぶ選び方で、栄養バランスがとれた食事のとり方を身につけることが目的。お店で食べ物を選ぶ基準は「価格」「量」「好み」でしかないといわれる。授業では、43種の商品を売っているコンビニに行ったつもりになって商品を選ぶ。その43種は、コンビニやスーパーにある代表的なもので、10点満点評価にした栄養成分表と連動している。選んだ食べ物の点数をワークシートに記入して足し算したものをレーダーチャート(エネルギー、たんぱく質、脂質、炭水化物、野菜の五角形)に落とし、バランスをみるというもの。

ホ.意見交換から、

 深刻な食の乱れのなかで、「自ら作らねばならない」という思い込みから一歩譲って、食への関心を起こす第一歩として、この方法には引きつけるものがある、と評価される一方で、栄養計算上の問題点の指摘(野菜ジュースは高得点)もあったが、アバウトであっても、自分の食の問題点を気づく契機として重要、という評価を得た。

 食育の方法をめぐっては、子どもを取り囲む大人に対しどのように食育をしていくのか、多様な価値観をもつ大人を対象にするのが難しい、という意見が行政の栄養士からあり、「一品でもよいから手作りを」「味覚を共有する機会をつくるプロセスが重要」等々、栄養的視点以外の「食卓の場」や「食事観」の大切さが議論された。



②「食べ物の楽校」第2回 於:高浜市 26名参加(7月24日)

「食べ物の楽校」第2回は、「愛知の農と食と健康を考える交流研究会第44回研究会」と共催。内容は「愛知の農と食と健康を考える交流研究会 第44回研究会」を参照。



③平成16年度「食を考える月間」シンポジウム

於:名古屋市 600名参加(1月30日)

〈概要〉平成15年度、「とうかい食育シンポジウム」として開催したものの第2回である。とうかい食農健サポートクラブと東海農政局・消費安全部とが企画運営委員会で論議して、「食とこころ」をテーマにし、聞かせたい主な対象者を「若い親子」に設定した。そして、参加者の募集法としては、託児付きであることをPRし、また後援団体に、各県のPTA連合会や公立私立の保育園連合会を新たに加えて、案内。その結果、従来の参加動員型団体のシンポジウムなどにない、保育士や園児、児童の保護者を含む、若い世代の参加が多数見られた。

a.主催:農林水産省東海農政局、食を考える国民会議、とうかい食農健サポートクラブ、東海地域食育推進協議会

b.後援:愛知県食品産業協議会、岐阜県食生活改善連絡協議会、愛知県健康づくり食生活改善協議会、三重県食生活改善連絡協議会、(社)岐阜県栄養士会、(社)愛知県栄養士会、(社)三重県栄養士会、(財)岐阜県学校給食会、(財)愛知県学校給食会、(財)三重県学校給食会、愛知県農協中央会、岐阜県農協中央会、三重県農協中央会、全岐阜県生協連合会、愛知県生協連合会、三重県生協連合会、愛知県小中学校PTA連絡協議会、三重県PTA連合会、名古屋市立小中学校PTA協議会、(社)愛知県私立保育園連盟、(社)名古屋民間保育園連盟、岐阜県、愛知県、三重県、名古屋市、愛知県教育委員会、岐阜県教育委員会、三重県教育委員会、名古屋市教育委員会、NHK名古屋放送局、中日新聞社

イ.テーマ:食卓からはじまる食育入門――すこやかな心と体は食卓から――

ロ.開会挨拶:吉田岳志(農水省東海農政局長)、渡辺文雄(食を考える国民会議理事長)

ハ.基調講演:「食とこころ」

講師:吉岡 忍(心療内科臨床心理士・東京都スクールカウンセラー)

 主婦であり母であり、また、犯罪心理学・臨床心理学の専門家でもある吉岡忍氏は、以前勤めていた刑務所等の経験から、なぜ「食」というものに関心を抱いたかについてエピソードを交えつつ話をし、「食」を大事に扱うことは豊かな関係性を築く要である、と述べた。以下は、その概要である。

〔なぜ「食」に関心を持ったのか〕

 エピソード1:覚醒剤使用の罪で、夫と3人の子どもを家庭に残して服役していた主婦が、仮出所後わずか半年で刑務所に戻ってきてしまったという事例。出所後、彼女は食事を作ったが、家族が食卓の以前とは違う席に座ったことから、自分がどこに座ってよいのか分からなくなってしった。今までとは違う席の居心地の悪さ、不安な気持ちのままでの食事。ぎくしゃくした生活が1ヵ月ほど続いたが、結局、彼女は再び覚醒剤に手を染めたという。社会復帰には「自分の居場所」が必要だと言わるが、それは正に「食卓」なのではないだろうか。

 エピソード2:少年鑑別所の朝食から。「ご飯だよ」と言うと、いろいろな朝の営みの動きがピタッと止まり、廊下全体に温かな雰囲気が醸し出される。次に「いただきます」をして、1人1人必ず目を見て「おあがりなさい」と言う。そして、これが私の一番の楽しみだったのだが、「これ、お母さんが作ったと思って食べて」と言うと、ほとんどの子が表情を緩めるのだった。30秒もかからない関わりだが、その子との人間関係がぐっと短かくなる。「食」はすごい力を持っていると思った。

〔食卓状況面接で心を開く〕

 食卓のどこに誰が座るのか紙に書いてもらい、食事にまつわる思い出を聞いていく「食卓状況面接」を行なうと、みな心を開いてくれる。たとえば、少年鑑別所に入った13歳の女の子の例であるが、彼女は入所して1週間くらい食事ができなかったのだが、食事にまつわる思い出を聞いていくと、「料理の手伝いをしてほめられ、うれしかった」など、食事に関する思い出を楽しそうに話し、母親に対する彼女の思いをたくさん聞けたのだった。

〔食からのメッセージ〕

 「食」はメッセージを届けてくれる。逆に、「食」を通してメッセージを送ることもできる。食の豊かな原風景、肯定的な原風景を作り上げていくことが、子どもが発達するうえでの土台だと思えてしようがない。

 最後に、私が宝物にしている、ある青年が書いた日記を引用したい。

 「風邪の悪寒が背筋を走る。心細く震える、そんな夜にかすかに浮かぶ。忙しく夕食の支度をしているおふくろの姿。炊飯器がカタカタ音を立てながら噴き上げ続ける水蒸気と熱気と匂いが立ちこめる、何の色もない台所。ただ何となく浮かんだだけ。炊飯器から出る水蒸気の匂いが、なぜかすごく好きだ。いつも腹を空かしていたからかもしれない。よく水蒸気に鼻を近づけて嗅いだものだった。たくさん嗅ごうと大きく吸い込もうものなら、鼻の穴をよく火傷させた。そんな、いつ頃のことかも忘れてしまった光景がかすかに浮かんだものだから」。一番つらい、対人関係が壊れて、悪寒がする日に書いた日記である。私はこれを読んで、彼は大丈夫だと思った。



ニ.パネルディスカッション「食卓からはじまる食育入門」

a.コーディネーター:小川宣子(岐阜女子大学家政学部教授・東海地域食育推進協議会座長)

b.パネリスト

・中島章裕(社会福祉法人・明照保育園園長)

保育園でも、午前中に元気のない子や機嫌の悪い子がいることが問題となっている。朝食を摂らない子、生活のリズムがバラバラになっている子が多い。乳幼児期にこそ、食を営む力や生活リズムを身につけ、皆で食べる楽しさを味わうが大切であることを実感している。

保育園における食育は、楽しく食べる子どもに成長していくことを期待して、①お腹が空くリズムの持てる子、②食べたいもの、好きなものが増える子、③一緒に食べたい人がいる子、④食事づくり、準備に関わる子、⑤食べ物を話題にする子、という5つの子ども像を目指しており、園庭でのナスとピーマンの栽培、イチゴ狩りやプチトマト狩り、農家の畑を借りてのサツマイモづくり(草取り等の世話をしながら、芋掘り、焼き芋パーティー)等、保育士、調理員、栄養士が、家庭との連携の下、食育の実践に取り組んでいる。

中島氏の話は、DVDビデオによる園児の生活や食事風景などの動画を交えた報告で、大変好評だった。

・伊藤敦志(名古屋市立白金小学校教諭)

食育との出会いは、新規採用教員として赴任した学校が「学校給食指導研究実践校」であったことからである。以来、学校給食指導に関心を持ち、教員で組織する学校給食研究会にも入会し、個人での研究実践にも取り組んできた。これらの活動を通じて感じたことは、欠食や偏った食事摂取など、食生活に問題を抱える子どもが少なくないことである。

学校での「食卓」は、集団会食がその特徴で、食事を摂る行為に加えて、友達や教師とのコミュニケーションを深め、精神的な安定を図ることができる場である。机を寄せ合い、食卓を作るというその行為自体に、すでに友達とのコミュニケーションを深めながら食事を楽しもうとする気持ちが表われる、非常に重要な場だと思う。

たくさんの子どもが一堂に会していても、全員が前を向いて黙って食事を摂るような精神的孤食状態ではいけない。食事の場を通して人との関わり方を学ぶ場にしなければならない。食事マナーの学習、異学年の友達や地域の高齢者等との各種交流会食など、体験の場、学習の場としての学校給食の役割に注目していきたい。

・鳥居ヒナ子(JAあいち中央女性部員)

日本の食料自給率が40%、愛知県が14%という数字に危機感を抱き、昨年、親子3世代による大豆とサツマイモ作りに取り組んだ。子ども達に、食物を育てる喜びを感じてもらい、安全・安心なものを口にし味わってもらう体験活動である。自分たちで育て、収穫したものが食卓に出ることは、家族とのコミュニケーションもとれ、大変よかったと思う。

朝食は一日の出発点、夕食は一日の終着点である。朝食をおいしく食べるために、早寝早起きを実行し、余裕を持って食事をさせることです。また、夕食は会話を楽しんで、ストレス発散の場にしてやりたいと思う。親が聞く耳を持って、熱心な聞き役になることが大事ではないか。そうすれば、キレる子はなくなると思う。

・福田靖子(名古屋女子大学家政学部教授)

「食」と関わって40年余りになるが、食の現状に直面し、何かがおかしい、歪んでいると感じている。健康を目的とした、これまでの食教育も大切だが、人間と人間を結ぶ、誰と、どこで、どのようにして楽しく食べるか、という広義の食育が今、求められていると思う。

人びとが食事に求めているものは何か。そのような問題意識から、「記憶に残る食事場面」の調査を行ない、人間が求めている食の一端を探った。この調査で浮かび上がってきたことは、とくに幼児・学童期において、手作りやイベント(皆で作って皆で食べた)で、皆で共食することが重要だということである。このような食事教育が、食を通して生きていることの充実感を実感させると思う。動物と違い、人間の共食には分配という、人の心が加わる。食事を作ってもらった人は、自分の状態をわかってくれたんだという満足感とおいしさと両方味わうわけだ。とくに子どもは自分のことを思ってくれたんだなという充実感と自分の存在(居場所)を確認するわけである。

食卓は、何かそこで教育しようというのではなく、まずは、楽しくすることが大事だ。その中で、無言のうちに、いろいろなことが伝わっていく場だと思っている。



ホ.閉会挨拶 井形昭弘(名古屋学芸大学学長・とうかい食農健サポートクラブ会長)



④農と市民交流部会「総合的に学ぶ濃尾平野」第1回学習会

於:愛知県海部郡弥富町 28名参加(2月11日)

イ.テーマ:水に生かされ、水を活かす 濃尾平野

ロ.講師:安井雅彦(愛知県河川課)

ハ.概要:サポートクラブの「農と市民交流部」部会長の佐藤仁志氏(名古屋市役所)の自宅校区の弥富町立弥生小学校PTA自主活動部・総合的学習支援部との合同で開催。参加者は、校区の方々、環伊勢湾原体験MLのメンバー、サポート会員など。

愛知県河川課・安井雅彦さんは、日光川・木曽川水系の流域にある弥富町が頻繁におきる水害とともに暮らしてきた背景を、明治23年の古地図も使い、風景のスライドも上映して解説。江戸時代の新田開発と水害との関係、近年の河川汚濁の問題、不耕起稲作の必要(シジミが河川浄化にはたす役割が大きいのだが、代かきの泥水がシジミの生息に与える悪影響を与えることから、代かきが不要な不耕起稲作が望ましい)等々、興味深い話がつぎつぎ話され、質疑も活発だった。



⑤「総合的に学ぶ濃尾平野」第2回学習会

於:愛知県海部郡弥富町 60名参加(3月6日)

イ.テーマ.すこやかな成長のために、ゆたかな原体験を

ロ.講師:増原彬陽と人業劇団ひらき座

ハ.概要:昔の子どもの遊びの再現「ごっこ遊び」(探検隊ごっこ、秘密基地遊び)や体験談と歌、おどり、朗読を交えた素人演劇集団の鑑賞。



⑥健康・栄養フォーラム2005(第5回とうかい食農健フォーラム)

於:愛知県日進市名古屋学芸大学 120名参加(2月26日)

イ.基調講演「65歳からの食卓~元気力は身近な工夫から~」

松下佳代(女子栄養大学専任講師)

ロ.パネルディスカッション

   コーディネーター:山中克己(名古屋学芸大学健康・栄養研究所長)

   パネリスト

    高齢者の立場から 萩 こてふ(三重県・いなべ市)

    同上       鈴木きよ子(愛知県・長久手町)

    栄養士の立場から 小野寺定幸(愛知県栄養士会)

    歯科医の立場から 野々山 郁(野々山歯科医院)

    助言者      松下佳代(女子栄養大学専任講師)

概要:名古屋学芸大学は、「とうかい食農健サポートクラブ」会長の井形昭弘氏が学長であるが、そこに、今年度、健康・栄養研究所が開設され、「高齢者の食」を主テーマに活動を始めた。このフォーラムは同研究所との共同で企画・開催したもの。

 基調講演では、松下先生が出演された「NHKスペシャル・高齢者の食卓」を上映し、それをもとに現状の高齢者の食環境を見て、改善できることを考えた。萩こてふ氏は飾らない人柄で、84歳の独居老人ながら、陽気に前向きに生きている。その「好々婆」の日常生活の話は、会場の介護関係者や栄養士、一般参加者の好感を得た。また、歯科医師の野々山氏から出された高齢者の誤飲性の肺炎など、嚥下障害との関係による高齢者の障害の報告は、大きな注目を浴びた。

 全体に、笑いとシリアスさが同居し、活況であった。

a.主催:名古屋学芸大学健康・栄養研究所、とうかい食農健サポートクラブ

b.共催:東海食介護研究会、日本口腔ケア学会

c.後援:(社)愛知県栄養士会



⑦「食べ物の楽校」第3回 於:碧南市 参加者21名(3月3日)

イ.テーマ「発酵食の魅力」

ロ.案内人:角谷利夫(角谷文次郎商店社長)

ハ.概要:愛知県の風土が育んだ発酵食品をテーマに、白醤油、たまり、味噌、醤油、みりんの各工場の見学と製造者のこだわりを聞く。各社長が案内役で普段の見学では見せない倉の中まで、はしごを掛けて見せてくださった。味見や試食もあり、参加者一同、醸造文化に感嘆、大満足であった。

見学コース:

 午前 碧南市「ヤマシン株」。社長、岡島淳一氏。江戸時代に最初に白醤油を考案した老舗。戦後、だしを調整した「白だし」を開発。業務用として即席ラーメンなど欠かせないものだという。

 昼食 日本料理「小伴天」。社長、長田銑司氏。地元食材を使う、こだわりの店。真空調理法の開発者で、柴田書店から専門書も出している。

 午後 西尾市「はと屋」(味噌、昔たまり、白醤油)。社長、鳥山欽示氏(サポートクラブ会員、食と農の応援団講師登録者)。豆味噌の工程を丁寧に見せていただき、味噌桶の内部や味噌の味見もする。

 碧南市「角谷文次郎商店」。社長、角谷利夫氏。みりんの製造工程の見学と主原料のもち米も試食。他社はタイ米など使うがここは国産の低農薬米にこだわる。みりんの製造についての解説(まず清酒の醸造があり、その酒粕でつくった焼酎を使いみりん製造が発達。みりん粕による漬物も発達等々)。三河の粕漬けは、ふんだんにみりん粕を使うので甘いという。すべてが連関しているのは興味深い。



⑧その他の関連活動、協力支援の依頼を受けての活動

イ.愛知県の一宮市総合卸売市場「一宮地場野菜供給センター」が食育推進活動として行なっている食育広報壁新聞「グリーンリング」の発行に、旬の野菜のコラム執筆など、企画・編集面から協力(5月春号、7月夏号、9月秋号)。

ロ.愛知県渥美郡渥美町・あつみ農業体験学習ネットワーク学習会への支援

 渥美町・小笠原弘氏の私立の農業体験塾「どろんこ村」が中心となって発足した「あつみ農業体験学習ネットワーク」の学習会に、以下のように協力した(「あつみ農業体験学習ネットワーク」は、町に修学旅行を誘致して活性化をすすめるねらいで、町役場のまちづくり支援事業として発足。農政局の統計情報センターを通じて協力要請があった)。この学習会は、渥美町に農業体験の修学旅行を誘致するための学習会で、連続開催された。



a.第1回学習会 於:渥美郡渥美町 参加18名(5月28日)

・テーマ:「修学旅行が地域経済に及ぼす効果について」

・講師:岩崎正弥(愛知大学経済学部助教授)

・内容:岩崎氏は、長野県飯田市での修学旅行受入れの取組みの過程・成果・課題を以下のように整理して報告した。

 500戸の農家が200の体験メニューを準備し、南信州観光公社がコーディネートして、2泊3日の修学旅行を行なっている(1泊を農家民泊、もう1泊を旅館で)。この取組み全体で5億円の経済効果が出ている。1戸10万円にしかならないが、農家はお金以上のやりがいを感じており、地域づくり、人つなぎなど効果ある。中学校に口コミ効果で徐々に広がってきており、2003年で220団体3万5500人を集客している。ほとんどの中学校がリピーターである。岩崎氏はこのように飯田市の取組みを報告した後、渥美に対しても提案を行なった。

 講演後の質疑では、ここは山奥と違い、農業だけで食べていけるところだ、先進大規模農家に素朴な農業体験したい人が果たしてくるだろうかという疑問が出される一方で、「渥美の自然が好きだ」「山も水田も海もある」等、渥美町の魅力も話されていた。農文協・吉井からは、渥美ならではの地域の宝捜し、タウンウオッチングによる地域情報の共有化を校区単位から初めてはどうかと提案した。



b.第2回学習会 於:渥美郡渥美町 参加者15名(7月9日)

・テーマ:「食農教育が子どもたちに何をもたらすか」

・講師:伊藤修(東海農政局豊橋統計情報センター)

吉井弘和(農文協東海近畿支部)

・内容:東海農政局豊橋統計情報センターの伊藤氏は食農教育の各地の事例と食育基本法をめぐる動きについて報告。農文協・吉井からは、テレビ番組「ザ!鉄腕!DASH村」への関心の高さに注意を促した後、食農教育の必要性と課題を整理して提起し、地元学的手法で渥美の魅力を認識し共有してはどうかと提案した(主な柱としては、体験の質や内容にこだわりたい→「ほんもの体験」/地域で人を育てる・学校教育との連携/生涯学習と子ども達の学習の連携等々)。
 質疑では、地元渥美農業高校との連携を望むなど、前向きな意見も出された。



●2005年

①17年度総会・会員相互交流会 於:名古屋市 32名参加(7月1日)

イ.報告

a.竪山 翠(名古屋柔整専門学校)

日本で最古の菓子、唐菓子・(からくだもの)の紹介と試食

b.黒柳桂子(フリー管理栄養士)食で育むこころとからだ

c.熊崎としみ(主婦)親子手づくり教室

d.井村将也(テンペ工房いむら)テンペによる「高血圧、動脈硬化の予防・改善」

e.佐々木千代子(なごや消費者団体連絡会)大豆の利用の工夫など

f.石浜あつみ(みかわ市民生協・コープ健康クッキング)食と健康アドバイザー活動

g.山田美智子(主婦)子育て情報、ア父・ア母の会、「食と健康」おしゃべり会

h.五十嵐桂葉(愛知県栄養士会)個人のNPO法人化に向けての活動

i.関山英男(セキヤマエンタープライズ)竹の洗剤についてアピール

ロ.内容:会員9人によるリレー方式の5~10分の報告と、質疑応答の形式で交流した。



②「くだもの・やさいフォーラムイン東海」

於:金山アスナルホール 250名参加(10月30日)

 主催:とうかい食農健サポートクラブ、果実のある食生活推進全国協議会、東海農政局

イ.テーマ「果物・野菜で元気なおなか~毎朝バナナうんち宣言」

ロ.報告等

総合司会:福谷佳子(サポークラブ会員・めいきん生協理事)

開会あいさつ:小栗邦夫(東海農政局長)

同上     佐々木千代子(サポートクラブ副会長・なごや消費者団体連絡会長)

紹介:桑名清文(財・中央果実生産出荷安定基金協会[中央果実基金]副理事長)

講演:坂田隆(石巻専修大学理工学部長)「果物・野菜の食物せんいと大腸のはたらき」

パネルディスカッション「プロ直伝!つくる・選ぶ・食べる」

コーディネーター:小川宣子(岐阜女子大学)

パネリスト:向井弘(JA三重南紀・みかん農家)

      篠原順子(フルーツアドバイザー・高級果実専門フルーツショップ経営)

      小出弥生(管理栄養士・愛知県栄養士会地域活動部会)

閉会あいさつ:栗本まさ子(東海農政局次長)

ハ.展示:野菜・果物のパネル、旬の果物の実物各種、愛知の伝統野菜、3種実物。一宮総合卸市場より、ホウレンソウ、各務原市のサツマイモ14種。農文協の野菜・果物の絵本等。

ニ.内容:坂田先生はかなりの先進研究から、腸内細菌がウンチの元とわかりやすく説明。生産者の向井弘氏は紀州なまりで、生産者の苦労を伝えられた。普及センターの作成したパワーポイントで、農地の立地、マルチ栽培の様子、酸糖度センサーなどを見せつつ、説明。篠原順子氏は果実別の選び方、小出弥生氏はライフステージごとの野菜の摂取の注意点をわかりやすく話された。質疑では、果糖のとりすぎの心配など出されて冷やりとする場面もあったものの、活発に質問が出た。



③平成17年度「食を考える月間」シンポジウム「あなたもグッドバランスな食生活を」

~愛しい人へ 長生きするなら、健康でないと!~

於:名古屋市今池ガスビルホール 350名参加(1月15日)

主催:とうかい食農健サポートクラブ、東海農政局、食を考える国民会議、東海地域食育推進協議会

イ.報告等

開会挨拶 小栗邦夫(東海農政局長)、渡辺文雄(食生活情報サービスセンター理事長)

総合司会:江本行宏(とうかい食農健サポートクラブ幹事・愛知県畜産課)

基調講演「食は命と健康の源」~命を縮める食 健康・長寿につながる食~

講  師:津下一代(あいち健康の森健康科学総合センター健康開発監)

事例報告:後藤恵子(愛知県栄養士会地域活動部会・管理栄養士・食育サークルSUN)

     岩田正也(日本チェーンストア協会中部支部消費者広報部長)

食育劇「なぎへいさん家の一大事」劇団津演

閉会挨拶:大川吉崇(とうかい食農健サポートクラブ副会長・大川学園理事長)



④食べ物の楽校「はじめませんか、野菜から」 於:名古屋市 17名参加(1月24日)

イ.講師:余語啓一([株]かるなぁ)ベジタリアンの話と大豆タンパク製品の試食



⑤総合的に学ぶ濃尾平野の災害と暮らしと自然学習会

於:海部郡弥富町農村多目的センター 28名参加(うち子ども10名)(2月5日)

イ.テーマ:いのちをいただく・川の恵み

ロ.概 要:午前中は、いのちをいただく川の恵みとして、鯉の解剖と鯉料理つくりを行なう。子どもたちに鯉の心臓や内臓などを見せて、1匹をさばくところからはじめた。料理は、鯉のあらい、鯉こく、竜田揚げなど。それをみんなで会食し、午後は、「川と魚と原体験」をテーマにディスカッション。



⑥愛知の農と食を考える交流フォーラム(第6回とうかい食農健フォーラム)

於:岡崎市愛知県農業大学校 64名参加(3月21日)

〈愛知の農と食と健康を考える交流研究会と共催

愛知の農と食を考える交流フォーラム(第6回とうかい食農健フォーラム)

於:岡崎市愛知県農業大学校 64名参加(3月21日)

イ.主催:愛知の農と食と健康を考える交流研究会、とうかい食農健サポートクラブ

ロ.テーマ「あいちの野菜・キャベツを知る・解かる・食べる」

ハ.報告等:

〈午前の部〉 キャベツを使った お好み焼き講習・調理実習

  講師:松本重訓(オタフクソース[株]広島本社お好み焼き課長)

〈午後の部〉

  総合司会 前澤このみ(自立支援センター・四岳館)

  主催者あいさつ:渡辺正(愛知大学文学部教授・愛知の農と食と健康を考える交流研究会長)

  パネルディスカッション

  コーディネーター 西村敬子(愛知教育大学教育学部教授)

  パネリスト    磯村隆樹(みかわ市民生活協同組合・常勤理事)

           岡本靖史(おやじの休日の会主宰・調理師)

           中嶋亮二(JA愛知みなみ青果農産指導課)

           中出美代(愛知学泉短期大学講師・管理栄養士)

           松本重訓(オタフクソース(株)お好み焼き課長)

キャベツ料理の試食・交流会 トンカツのつけあわせ、サラダだけではない食べ方の提案を行なう。海苔の佃煮利用の「キャベツの海苔酢和え」白菜キムチ利用の「豚肉と春キャベツのキムチソテー」など。

ニ.内容:オタフクソースは広島本社からお好み焼き課長ほか4人を派遣、キャベツをおいしく食べるための焼き方を伝授。粉の倍のキャベツを使う。午後のパネルディスカッションでは、残留農薬の問題、キャベツの品種別の食べ方、春キャベツと冬キャベツの違いを活かした調理等。「おやじの休日の会」の岡本さんから、親子お好み焼きコンテストの提案もあり、活発な論議となった。試食も好評であった。中日新聞の取材あり、3/12朝刊掲載。



⑦食べ物の楽校 テーマ「地域食材の魅力」於:東海市ほか 21名参加(3月23日)

イ.見学先 東海市 カゴメ記念館

    半田市 小栗牧場(知多牛・肉牛飼育)小栗源太郎氏の説明をうけつつ牧場内を見学

        牧場併設のクラウンステーキオグリで昼食。

    常滑市 澤田酒造・白老(清酒)古式伝承の酒蔵

        案内人・角谷利夫社長(角谷文次郎商店)



●2006年
①会員相互交流会・総会 於:名古屋市「名古屋国際センター」 32名参加(6月16日)

イ.内容:会員相互交流会として、お互いの活動報告をショートスピーチで語り合い、質疑をした。ライフステージでの食育、特に幼児期の食育の必要性や栄養士の活動をめぐり白熱した議論となった。会員相互交流会の報告者は以下の方々。新規入会が3人あり。

 ・五十嵐桂葉(NPO LETS) 食の絆の活動の紹介

 ・今井節子(消費者団体会員) 自己PR

 ・亀山周央(キコソーレ)、白水智子さん(オフィスフルムーン)音楽農法の実践活動

 ・小出弥生(食育サークルSUN) とうかい食事バランスガイドの普及活動

 ・白木谷久子(食生活アドバイザー) 研究会の活動

 ・白井正章(NPOエコバンク) あいちの活動

 ・丹羽光明(農家) 無農薬米は血液浄化する

 ・皆元恵理子(学生) NPO食育推進ネットワークの紹介

 ・山田美智子(名古屋環境大学) 「食と健康」おしゃべり会の活動

 ・石浜あつみ(みかわ市民生協) 地域に根ざした食生活コンクール受賞報告

 ・堀田静香 文書参加・事務局代読 山羊の特産化・クロヤギMETOの呼びかけ


②食生活部会 食事バランスガイド講座第1回基礎・活用術編

於:名古屋市「名古屋女子大学」 参加80名(7月22日)

イ.講師:早渕仁美(県立福岡女子大学人間環境学部教授)

ロ.主催者挨拶・講師紹介:小川宣子(岐阜女子大学教授)

ハ.質疑の座長:福田靖子(名古屋女子大学教授)

ニ.内容:早渕先生は食事バランスガイドを策定した国のフードガイド検討委員会の委員として、成立の背景、考え方をていねいに話され、盛況であった。3省の決定による食生活指針の国民の認知度が25%しかない中、個人が食行動の変容させるツール、アプローチとして「日本版フードガイド」をつくった。生活習慣病予防対策の具体的なツールの意味を、わかりやすく情報提供した。検討委員会の論議のなかで、コマの順番が主食─副菜─主菜の順番ではおかしい、主食─主菜─副菜の順番で活動してきたと日食協の松谷会長から意見が出たが、栄養不足の時代はそれでも良かったが、生活習慣病の対策が必要な現在では、不足な野菜類を食べるために順序を変えたという話も紹介された。

 考え方の説明と応用の事例も丁寧に多く出された。

 質疑は活発に挙手がされ、10人以上が発言。早渕先生も終了後の懇談の席で「こんなに熱心な質疑がたくさん出た会場はない」と感心された。なお「学童期の食事バランスガイド」は、現在のものでは合わない部分があり、近日にプラスαされたガイドがだされるという。

 今回の80人の参加者は、学生、研究者、家庭科教諭、保健所、生協理事、主婦、食品業界、食品広告業界と、多様であった。


③18年度第1回食べ物の楽校 於:安城市 12名参加(8月25日)

イ.テーマ:食べ物の楽校・特別編・水土里の魅力・現地バス見学

ロ.案内人:竹内清晴(明治用水土地改良区工務部用排水課長)

ハ.行程:明治用水の各施設見学(頭首工から除塵機、三連水車、蛍舎、水の駅童子さらさら川、ミニ棚田、水田の魚道など見学)、鶴田賢太郎氏のライスセンター見学、明治用水女性部会長・黒柳二三子氏のイチジク畑の見学・試食、亀山周央(キコソーレ商品企画研究所)・杉浦温祝(Office FULL MOON Production)両氏の音楽農法の大豆畑の見学

ニ.内容:明治用水土地改良区の全面協力を得て実施。同改良区は、受益地6000haの規模だが、農地と農家が減るなかで、なんとか活動をアピールしようと水土里ネットの非農家を対象にした外部活動を活発にしている。用排水路の大半が地下にあり、外部から見えないことが要因。サポートクラブの団体会員でもある。


④食生活部会 食事バランスガイド講座2回目実践編

於:名古屋市「つるまいプラザ」 35名参加(9月16日)

イ.講師:小出弥生・管理栄養士、食育サークルSUN代表

ロ.内容:受講者がグループにわかれて、食事バランスガイドを活用するワーキングを試みた。主な参加者が、大学の研究者から学生、食改、生協組合員など、1回の参加者と異なり、受身の参加者が多く、食事バランスガイドを現場で応用するために何をするか、できるかを分科会的に話し合うかたちとなった。


⑤平成18年度「食」を考えるシンポジウム

於:名古屋市「東別院会館ホール」 210名参加(11月23日)

イ.テーマ たのしい! 食べる・つくる・選ぶ。子育て世代の食育入門

ロ.主催者挨拶

小栗邦夫・東海農政局長

石原葵・食生活情報サービスセンター理事長

ハ.基調講演:「弁当の日が家族を育むー台所に立つ子どもたち」

竹下和男(高松市立国分寺中学校長)

ニ.コーディネーター:向井忍(めいきん生協常務理事)

皆元恵理子(NPO法人食育推進ネットワーク・元保育士・現金城学院大学学生)

ホ.報告

a.「学校における栄養教諭の役割」 森順子(愛知県半田市立乙川小学校栄養教諭)

 今年度愛知県で10名配置された栄養教諭の取組みを報告。食のコーディネーターとしての仕事ではあるが、食の基本は家庭にあること、大人が手本であると強調していた。

b.「寸劇」

倉田三代子(農業を愛するおばちゃんと語らまい会/岐阜県和食文化推進員)、熊崎みどり氏(同上)、中川恭子氏(同上)

地域の乳幼児学級のお母さんを対象に、地域の食文化のよさや地産地消、農村のよさをアピールしている活動を、寸劇により報告

c.「スーパーマーケットとして地域のみなさんとともに」

高林慶子氏(マックスバリュー中部(株)営業企画部・日本チェーンストア協会中部支部)

「ちゃんとごはん」をキイワードに会社として取り組む食育を報告。63店舗のうち40店舗で展開。栄養士会の協力を得て「栄養相談会」を開催したり、「食育体験ツアー」として、小学生を対象に、店舗で野菜に触れる、見る、考える体験活動を展開。

ヘ.総括コメント:福田靖子(名古屋女子大学教授)

    基調講演が感動的であった。主なポイントは以下のとおり。

   a.学校、地域、家庭の3つのネットワークで食を育てる。

   b.小さいときから、食を中心とした生活が子どもを育てること。

   c.「調理し、みんなで食べる食育」を今一度考えてみないといけない。食べ物を育て、食材に触れ、調理して共食する人間の行動は、他の動物にない人間独特の行動であり、社会をつくっている基本で、その行動の中で他者への思いやりが、育まれ、人間として育つ。

 以上のような竹下氏の話を聞いて、食事づくりを中心とした、学校、家庭、地域のネットワークを強固にしていくことが非常に重要だと思われた。インパクトのある講演に反応する参加者が少なからずいて、好評であった。

ト.閉会挨拶:井形昭弘(名古屋学芸大学学長・とうかい食農健サポートクラブ会長)

チ.枠組み

    主催:東海農政局、食を考える国民会議、とうかい食農健サポートクラブ、東海地域食育推進協議会

    後援:愛知県食品産業協議会、岐阜県食生活改善連絡協議会、愛知県健康づくり食生活改善協議会、三重県食生活改善連絡協議会、(社)岐阜県栄養士会、(社)愛知県栄養士会、(社)三重県栄養士会、(財)岐阜県学校給食会、(財)愛知県学校給食会、(財)三重県学校給食会、全岐阜県生活協同組合連合会、愛知県生活協同組合連合会、三重県生活協同組合連合会、岐阜県農業協同組合中央会、愛知県農業協同組合中央会、三重県農業協同組合中央会、岐阜県PTA連合会、愛知県小中学校PTA連絡協議会、三重県PTA連合会、名古屋市立小中学校PTA協議会、(社)岐阜県民間保育園連盟、(社)愛知県私立保育園連盟、(社)名古屋民間保育園連盟、NHK名古屋放送局、中日新聞社、岐阜県教育委員会、愛知県教育委員会、三重県教育委員会、名古屋市教育委員会、岐阜県、愛知県、三重県、名古屋市


⑥食生活部会・食事バランスガイド講座第3回

於:岐阜市「岐阜女子大学文化情報研究センター」 90名参加(2月17日)

イ.テーマ:食事バランスガイドを地域で活かす

ロ.司会:小川宣子(岐阜女子大学家政学部教授)

ハ.報告

a.柘植恵介(味匠 (株)くすむら社長 )(名古屋市・昔づくり豆腐処)

食事バランスガイドを活用した惣菜づくりの取組み、メニュー提案

b.横山尚子、平野好(岐阜女子大学家政学部学生4年)

食事バランスガイドを活用した栄養指導

――岐阜地域高齢者女性を対象にして高血圧予防について――

c.安田光子ほか8名(大野町食生活改善協議会)

エプロンシアターで子どもたちに食事バランスガイドを教える取組み

ニ.概要:学生と食改で参加者の8割を占めたが、農政局、県など行政機関の関心も高く、行政関係者が多数参加していた。惣菜食品の企業の取組みとしては、バランスガイド表示はまだこれからのところ、アレルギーなど実用的な表示の方が必要性に迫られているという。学生の栄養指導についても、栄養士会の従来の指導法との違い(糖尿病など)の問題もあり、課題は多い。報告の後、(株)くすむら提供の豆腐惣菜の試食をしたのは好評だった。


⑦愛知の農と食を考える交流企画2007・食べ物の楽校特別編

於:田原市 10名参加(2月22日)

イ.テーマ「日本一のキャベツ産地に行こう」

ロ.概要:愛知の農と食と健康を考える交流研究会との共同開催にて、バス見学、JA愛知みなみ管内のキャベツ圃場、集荷施設の見学をした。

ハ.案内:中原健太郎(JA愛知みなみ青果農産部)


⑧いのちをいただく川の恵み 於:弥富市「農村環境センター」 18名参加(3月18日)

イ.内容:昨年度に続き、弥生小学校PTA総合的学習支援部・地域あそび文化部との共同開催。鯉をさばいて、料理をして食べた。鯉を解剖して、料理することを子どもに体験させるのがねらい。大型動物やニワトリと違い、魚の解剖では、血を見ても平気で食べるのが特徴。



●2007年

①設立7周年記念講演会・総会 於:名古屋市「能楽堂会議室」70名参加(6月24日)

イ.講演・講師:足立己幸(女子栄養大学名誉教授・名古屋学芸大学大学院教授)

ロ.テーマ:今、求められているのは「食の全体」育

ハ.司会:小川宣子(岐阜女子大学家政学部教授)

ニ.主催者挨拶:井形昭弘(サポートクラブ会長・名古屋学芸大学長)



②会員相互交流会 於:名古屋市「国際センター会議室」10名参加(8月28日)

イ.報告1:今年の鰹節生産の状況 安達秀子(節辰商店)

ロ.報告2:食育ボランティア『結い』の活動報告

福谷佳子(めいきん生協食育ボランティア『結い』)

ハ.内容:人数はすくなかったものの、熱心な報告があり、シンポジウムの企画を考える場にもなった。



③産学民連携による食育研究会 於:名古屋市「名古屋文化短期大学アセンブリーホール」

178名参加(11月17日)

イ.テーマ「地域の食育のぞいてみませんか食育推進基本計画にそった活動事例」

ロ.司会:小出弥生(食育サークルSUN)

ハ.主催者挨拶:堀幹夫(岐阜女子大学長)

ニ.報告者

a.「地産地消 地域と相可高校生の協働――相可高校食物調理科から5つの提案」

奥田清子(三重県立相可高校食物調理科主任)

b.「新健康メニュー ウンの良くなる食生活――企業での食生活改善の取り組み」

藤田邦高(株式会社INAX経営企画部本社広報担当課長)

c.「地域の食文化を伝える活動」 洞田梅子(アグリウーマン中津川会長)

d.「スーパーでの栄養相談および食材紹介の事例」

瀬川紗代(岐阜女子大学管理栄養士専攻4年生)

ホ.コーディネーター 小川宣子(岐阜女子大学家政学部教授)

ヘ.主催:岐阜女子大学・とうかい食農健サポートクラブ

  共催:(社)全国栄養士養成施設協会

ト.概要:(社)全国栄養士養成施設協会の助成を得ての開催。インパクトのあったのは藤田氏の発言で、ごはん、みそ汁、漬物、野菜料理、魚介類の食生活が本来の姿で、朝食にパンなどというのは「おやつと思え」と指摘。企業内では健常者を増やすことが企業活動上も大事。近代栄養学による栄養素至上主義に陥るな、と管理栄養士の卵の学生たちを激励した。


④平成19年度「食」を考えるシンポジウム(平成19年度にっぽん食育推進事業)

於:名古屋市「名古屋通信ビルホール」176人参加(2008年01月27日)

イ.テーマ「たべる・たがやす・しとねる――食育・食農教育の実践から」

ロ.総合司会 堀川敬生((株)宏昌食糧研究所代表取締役社長)

ハ.主催者あいさつ 小峯 正(食育シンポジウム協議会会長)

ニ.基調報告 沼田直子(小児科医・石川県子育て支援課担当課長)

「なぜ今食育なのか~食でしとねるを考える」

ホ.コーディネーター 西村敬子(愛知教育大学教育学部教授)

ヘ.実践報告

a.「心身ともに健康で、自他を大切にする子の育成~食からのチャレンジ~」

吉川洋子(知立市立知立西小学校教諭)

b.「食べることが大好きな子どもに!~「はらぺこあおむしの日」「森田んぼ」を取り組んで~」 岩田マツエ(名古屋市立森田保育園園長)

c.「作って食べておいしい笑顔」 相宮 栄(関市立田原保育園主任保育士)

d.「ふるさと奥三河の豊かな大自然の中で、農業の大切さ、食べ物の大切さを学ぶ『子ども農学校』~休日の食農教育と若い親子のJA参加~」

斉藤美代子(JA愛知東ふれあい相談課長)

ト.主催:とうかい食農健サポートクラブ、食育シンポジウム協議会

チ.共催:食を考える国民会議

リ.後援:農林水産省東海農政局、東海地域食育推進協議会、岐阜県、愛知県、三重県、名古屋市、岐阜県教育委員会、愛知県教育委員会、三重県教育委員会、名古屋市教育委員会、岐阜県農業協同組合中央会、愛知県農業協同組合中央会、三重県農業協同組合中央会、全岐阜県生活協同組合連合会、愛知県生活協同組合連合会、三重県生活協同組合連合会、岐阜県PTA連合会、愛知県小中学校PTA連絡協議会、三重県PTA連合会、名古屋市立小中学校PTA協議会、(社)岐阜県民間保育園連盟、(社)愛知県私立保育園連盟、(社)名古屋民間保育園連盟、中日新聞社

ヌ.会場内情報展示

 知立市立知立西小学校、名古屋市立森田保育園、関市立田原保育園、JA愛知東

 愛知教育大学教育学部家政教育講座西村研究室、名古屋女子大学家政学部公衆栄養学研究

 室、食育サークルSUN、グランドワーク東海、農林水産省東海農政局消費生活課

 (社)農山漁村文化協会(順不同)

ル.概況:食事バランスガイドの普及啓発が。工夫されて行なわれた。知立西小学校の報告は、食事バランスガイドの活用事例や児童のノート実物が示された。

 アンケートでは、沼田直子さんの報告が好評だった。一食一食をていねいに食べる、それはていねいに生きていくことにつながる、待つことの意味、育てると教えるは違う、こども達に「させられた感」を残すのでなく「~したい」力が芽生えるように育む、食育とは字のごとく、食を通じて育むということ、等々。

 今回のテーマ「たべる・たがやす・しとねる――食育・食農教育の実践から」のうち「しとねる」というのは、「人になる」「ひとなる」「人になるように育む」というような意味で、共感を呼んだ。各報告もパワーポイントのスライドのなかに子ども達の表情・笑顔が多く、好評であった。

 情報展示としては、会場内の会議室とロビーで、報告者の教材・教具のほか、東海地方で食育に取り組む大学研究室・団体・機関がパネルやポスター展示と説明を行なった。



⑤食べ物の楽校・工場見学 於:名古屋市港区 19名参加(2008年03月10日)

イ.テーマ「和食の基本・だしを知る」

ロ.見学会場:名古屋市港区藤前、(有)節辰商店藤前センター

ハ.構成:だしの工場ラインの見学、飲み比べと試食

ニ.工場案内

 (有)節辰商店社長 勝田吉雄

 (有)節辰商店・藤前センター長 勝田和吉

 (有)節辰商店・東海橋液体工場・検査室長 安達秀子

ホ.補足説明 だしの機能特性と特徴:小川宣子・岐阜女子大学家政学部教授

山中なつみ・岐阜女子大学家政学部教授

ヘ.概況:国産材料だけにこだわっただしを作る中小メーカー。製造ラインから原料倉庫まで公開、国内産地にこだわる。インドネシア産かつをぶしが増えているが、気候風土による発酵の違いがあるという。



●2008年
①総会・会員相互交流会 於:名古屋市千種区「生協生活文化会館」24名参加(6月27日)

イ.会員のショート報告会

a.福谷佳子「知的障害者クッキング」

b.伊藤小友美(ごはんたべよー会)「台所調査報告」

c.内田美子「想いを伝える」

d.今井節子「無題」

e.関山英男「NPO発足について」

f.五十嵐桂葉「食の絆のPR」

g.亀山周央さん「キコソーレ商品企画研究所」

ロ.会員相互試食交流会

 「かるなあ」大豆タンパク、小麦グルテンの精進料理オードブル、すし、梅酒、漬物、きゅうりなどを試食しながら交流した。


②企業の食育応援団劇場

於:岐阜市「岐阜女子大学学生食堂」210名参加(10月11日)

イ.出演テーマと出演企業

a.「つるんつるんおいしい寒天」伊那食品(小牧市・寒天メーカー)名古屋支店(鈴木悟郎)

b.「だしの話」味の素名古屋支店(大野広報課長)、岐阜女子大学学生

c.「ミルクの話」明治乳業東海北陸支店(田中室長)、明治クッキングサロン栄養士(菊池・伊藤)

d.「パネルシアター読み聞かせ」岐阜女子大生活科学科(生活科学研究会)

e.司会進行:三輪聖子(岐阜女子大学生活科学科教授)

ロ.内容:

 とうかい食農健サポートクラブと岐阜女子大との共催企画。岐阜女子大学大学祭の企画の一環として開催した。5歳児を10人集めて、その保護者と、食育に取り組む学生を前にして、企業の食育手法を実演してもらうという企画。伊那食品は、寒天がどのような原料からつくられるかというところから始まる紙芝居を上演し、試食を行なった。味の素は、コンブだしとかつおだしで「うまみ」を味わう味見体験を行ない、味覚についての紙芝居をパワーポイントで上演した。明治乳業は、牛乳の試飲とともに、「牛乳を出すのはオスかメスか」といった牛乳クイズ、ビデオ放映とパワーポイント映写を行なった。


③平成20年度食を考えるシンポジウム・地球環境は台所から連続講座①(農林水産省「平成20年度にっぽん食育推進事業」助成による開催)

於:名古屋市中区「名古屋通信ビル・ホール」 101名参加(12月7日)

イ.テーマ:「地球環境は台所から」

ロ.内容:

a.司会:小出弥生(食育サークルSUN代表)

b.シンポジウムの趣旨説明:福田靖子(日本食育学会評議員・前名古屋女子大学教授)

c.事例報告「地産地消は環境にやさしい」

・報告1:「地産・地消を通した食に関する指導―知ろう食べよう弥富の食―」

服部恵子(愛知県弥富市立弥富中学校・栄養教諭)

・報告2:「環境にやさしい調理」 大東満希子(コープみえ組合員)

d.記念講演:「おいしく環境にやさしい献立―CO2削減を調理から」

津田淑江(共立女子短期大学教授)

e.ワークショップ:「台所からの排出CO2を計算してみよう」

指導:津田淑江(共立女子短期大学教授)

f.大きいテーマにもかかわらず、名古屋女子大学学生、愛知学院大学学生をはじめとして、多様な参加者を得て、100名の大台を超えた。津田氏は講演のなかで、地場野菜でもハウス栽培の場合は暖房によってCO2が排出されるが、地場野菜を選ぶことで、CO2削減数値は1軒の家庭ではごく少量でも、名古屋市民の数十万所帯で合計すると莫大な数値になると強調した。


④地球環境は台所から連続講座②

於:名古屋市中村区「名古屋国際センター」20名参加(1月24日)

イ.テーマ:調理によるCO2削減

ロ.内容:講演とワークショップ

ハ.講演:「CO2削減と調理から」津田淑江(共立女子短期大学教授)

二.連続講座の趣旨説明・コーディネーター:福田靖子(日本食育学会評議員・前名古屋女子大学教授)

ホ.津田氏は講演のなかで、調理でのCO2削減のポイントは火の加減で、中火が良いと述べ、鍋の大きさとガスの量や炎の大きさとの関係、適度な水の量、ナベブタの有無との関係などを、豊富な写真を用いながら、具体的な数字をあげつつ説明し、実際に計算もしてみた。1回の調理で、調理の工夫によるCO2削減量は少ないが、名古屋市民の所帯数や年間の調理回数をかけ、CO2を吸収する杉の木に換算すると莫大な本数になるという。ただし食育としての調理はCO2数字を減らせばすべて良いわけではなく、おいしさや満足度も大切だし、味覚の背景にあるにおいや音などのバックグラウンドも大切。また、食事を通じての家族への思いやりなどの無言の行為を取り戻さないといけないと述べた。


⑤大人の社会見学、食品企業見学 於:愛知県西尾市・碧南市内 18名参加(2月6日)

イ.テーマ「三河のお茶と発酵食を学ぶ・味わう」

ロ.案内人:(株)宏昌食糧研究所 堀川敬生

ハ.見学先(株)はと屋、(株)松鶴園(自園自製のお茶屋)、(株)角谷文次郎商店

ニ.はと屋は幕末の文久年間の創業で、八丁味噌、たまり、白醤油、醤油を製造している。

味噌蔵には日露戦争当時からの木桶の味噌桶が並び、味噌は3年仕込む。地場にこだわりのレストランを開業している。なお、はと屋の社長は、「食と農の応援団」団員の鳥山欽示氏。

 次に、松鶴園の西尾市にある抹茶工場を見学し、てん茶から抹茶をつくる製造工程を見、聞き、味わった。最後に、角谷文治郎商店のみりん工場を見学し、社長の角谷利夫氏から、県産のうるち米と佐賀のもち米を使用し、糖類添加を一切しないという「こだわり」を聞く。そのこだわりは、地域農業を支えあうのが風土に根ざした食品企業の社会的使命という考えに支えられている。


⑥地球環境は台所から講座③

於:名古屋市瑞穂区「名古屋女子大学」20名参加(3月21日)

イ.テーマ:調理方法によるCO2排出量について調理実習

ロ.指導講師:津田淑江(共立女子短期大学教授)、福田靖子(日本食育学会評議員)、今枝奈保美(名古屋女子大学准教授)、小出弥生(食育サークルSUN代表)

ハ.参加者は高校家庭科教師、ヘルスメイト、生協理事、大学生・院生、研究者と様々。食材の大きさによる差異(2cmと3cm)、なべのふたが閉じているのと開いているのとの差異を、カレーとリンゴのコンポートを調理して食感で比較し、係数によってCO2排出量を計算した。ガスの炎の大きさやなべふたの有無によるCO2排出量の差が大きいことがわかった。



●2009年
①研究会・平成21年度総会

於:名古屋市中村区「名古屋国際センター研修室」25名参加(6月23日)

イ.総会記念講演「長寿をささえる食生活―過去から未来へ」

井形昭弘(とうかい食農健サポートクラブ会長・名古屋学芸大学学長)

ロ.会員相互交流会(会員3名からの報告)

a.亀山周央(国産金ゴマ栽培事業ネットワーク)

b.内田美子(豊明市食生活改善推進グループ)

c.今枝奈保美(名古屋女子大学家政学部)

ハ.講演の概要 井形昭弘氏は、守る健康から創る健康を強調した。また脚気の原因究明の歴史を例に、鹿児島県での自身の調査報告を交えて栄養学の歴史をわかりやすく話された。


②学習会(平成21年度国民参加型食育推進事業・愛知地区第1回食育推進学習会)

於:名古屋市中区「東別院会館対面所」201名参加(10月31日)

イ.テーマ「楽しく、おいしく食事バランスガイド」

ロ.内容

a.総合司会 向井忍(めいきん生協(名古屋勤労市民生活協同組合)常務理事)

b.主催者挨拶 井形昭弘(とうかい食農健サポートクラブ会長)

c.趣旨説明 今枝奈保美(名古屋女子大学家政学部准教授)

d.講義「食事バランスガイドの活用に向けて 基本の確認と説明のポイント」

武見ゆかり(女子栄養大学大学院教授)

e.食育事例報告

・「学校現場における「食事バランスガイド」の活用実践事例」

早川恵子(知多市立旭北小学校栄養教諭)

・「5色手袋「食まるファイブ」を入り口に食事バランスガイドにつなぐ工夫」

杉浦文子(刈谷市立日高小学校養護教諭)

・「食事バランスガイドを活用した食育の活動」

崎稔子・中井敦子(みかわ市民生協食と健康アドバイザー・管理栄養士)

f.昼食「あいちを食べよう弁当」

 愛知県産食材にこだわり、めいきん生協の一部協賛で特別に作成された新規開発の弁当で大変好評だった。

g.グループ討議のすすめかた説明

今枝奈保美(名古屋女子大学家政学部准教授)・武見ゆかり(女子栄養大学大学院教授)

h.14班に分散してのワークショップ

・食事バランスガイドの簡易食事診断の体験

・各フィールドでの食事バランスガイド活用におけるメリットと障害の整理

・各フィールドでの食事バランスガイドの活用可能性を検討

i.グループ発表とコーディネーターの講評

コーディネーター 武見ゆかり(女子栄養大学大学院教授)

j.閉会あいさつ 服部健治(名古屋学芸大学管理栄養学部准教授)

ハ.学習会の概要

 農林水産省「平成21年度にっぽん食育推進事業」助成事業として開催。子育て世代に対する食育を担う小中学校教員、栄養教諭、栄養職員、自治体保健所・健康増進課、地域活動栄養士、ヘルスメイト、生協リーダーなど、募集定員を超す応募があり、食事バランスガイドの有効性と課題を参加者自身が確認する熱気あふれる学習会となる。14班での少人数のグループワークと武見先生の各班への個別の講評により参加型学習となり、効果的であった。

ニ.主催:とうかい食農健サポートクラブ・食を考える国民会議

ホ.共催:名古屋勤労市民生活協同組合・みかわ市民生活協同組合

ヘ.後援:東海農政局・愛知県・愛知県教育委員会・名古屋市・名古屋市教育委員会・(社)愛知県栄養士会・愛知県食生活改善推進員連絡協議会・愛知県農業協同組合中央会・愛知県生活協同組合連合会
③学習会(平成21年度国民参加型食育推進事業・愛知地区第2回食育推進学習会)

於:名古屋市中区「名古屋通信ビルホール」136名参加(1月30日)



イ.テーマ「楽しく、おいしく食事バランスガイド」

ロ.内容

a.総合司会  服部健治(名古屋学芸大学管理栄養学部准教授)

b.主催者挨拶 村松才兵衛(とうかい食農健サポートクラブ副会長・(株)カゴメ名古屋本社)

c.実践報告と質疑・講評

・「学校での活用の展望と課題」柵木嘉和(一宮市立木曽川中学校栄養教諭)

・「妊婦さん向け支援ツールとしての活用例」江口澄子(東海市保健福祉課管理栄養士)

・「ゲームで知ろう食事バランスガイド(参加型ロールプレイング)

横関千恵子(みよし市食生活改善推進協議会)

・「名古屋の食材と名物料理を取り入れた『なごや版食事バランスガイド』による行政の立場からの取り組み」月東靖詞・下間和美(名古屋市健康増進課)

d.講評 武見ゆかり(女子栄養大学大学院教授)

e.意見交換・交流 コーディネーター 今枝奈保美(名古屋女子大学家政学部准教授)

f.全体のまとめ―地域における食事バランスガイドの活用の方向性について

武見ゆかり(女子栄養大学大学院教授)

g.閉会あいさつ 向井忍(名古屋勤労市民生活協同組合常務理事)

ハ.学習会の概要

 農林水産省「平成21年度にっぽん食育推進事業」助成事業として開催。子育て世代に対する食育リーダー層への参加型学習会の2回目。参加者は第1回の参加者を中心に、全体の2/3がリピーターで、ヘルスメイト、栄養士、栄養教諭、生協理事などが参加。定員を超す参加者で、質疑も多く、盛況となった。机の配置をスクール形式ではなく対面型で配置し、意見交流も行なって学習効果の向上をはかり、好評であった。

ニ.主催:とうかい食農健サポートクラブ・食を考える国民会議

ホ.共催:名古屋勤労市民生活協同組合・みかわ市民生活協同組合

ヘ.後援:東海農政局・愛知県・愛知県教育委員会・名古屋市・名古屋市教育委員会・(社)愛知県栄養士会・愛知県食生活改善推進員連絡協議会・愛知県農業協同組合中央会・愛知県生活協同組合連合会


④おとなの社会見学

於:愛知県半田市「株式会社 ミツカン本社」参加30名(3月6日)

イ.テーマ「博物館酢の里を訪ねて」

ロ.講師「酢とすしの科学」藤森正宏(元ミツカン研究員)

「おむすび山 赤飯風味・山菜風味の開発」

大石 竜(ミツカン マーケティング戦略本部技術部技術課)

ハ.内容

a.「酢とすしの科学」

 19世紀初め、造り酒屋だったミツカンの初代が、酒かすを利用した「粕酢」造りに成功し、これを江戸で人気の「早ずし」に使って大評判となった。それ以来の寿司の歴史、現在の寿司の嗜好性、関東と関西の寿司の違い、欧米における嗜好性など、大変興味深い話だった。アメリカではうまみ(グルタミン酸)をきらうため、寿司の味は水あめで味をつけたあっさりしたサラダ風が好まれる。寿司の嗜好の地域性や食文化の違いが酢の売り上げに影響するため、企業として定期的に調査している。

b.「おむすび山 赤飯風味・山菜風味の開発」

 「おむすび山」はご飯にまぜるふりかけの商品名。不景気による弁当需要の伸びと、手作りでかつ簡便・安全志向を背景にした、野菜由来の色素を使った新商品の開発に至るまでの企業の食品マーケティング戦略の話に、参加者の家政学専攻の学生がこの企業への就職に意欲を見せるという反応もあった。



2013年6月2日日曜日

~見えてきた大切にしたい私たちの食とくらし~ 聞き書き『奥三河の食とくらし』に取り組んで とうかい食農健サポートクラブ総会記念シンポジウム

とうかい食農健サポートクラブ総会記念シンポジウム

聞き書き『奥三河の食とくらし』に取り組んで
~見えてきた大切にしたい私たちの食とくらし~

平成24年度、聞き書きをすすめる中で、奥三河地域でいろいろな食文化に出合いました。
その中で、4人の皆様に共通していた食べ物は五平餅でした。

例えば、「五平餅も作りましたよ。この土間でね。むしろを敷いて、
土間で皆さん短歌の歌会もやったり。冬のお御馳走(ごちそ)でしたね。

いまでも五平餅って言うとお御馳走(ごちそ)みたいな感じがしますけど、
昔はわらじ程の大きさで、男の人に作ってもらうのが五平餅でね。」・・・と。

今回、改めてそんな食文化を伝えることの大切さと、
見えてきたことを、みんなで考え合いたいと思います。ぜひご参加ください。


◆日時:平成25年6月22日(土) 13時30分~15時30分

◆会場:名古屋都市センター14階 特別会議室 金山総合駅南口から徒歩1分

◆参加費:無料 定員60名 

当日のスケジュール(予定)

13時30分開会
開会挨拶

13時35分 講演 「伝えよう!地域の食文化」
講師 小川宣子氏(中部大学応用生物学部教授・とうかい食農健サポートクラブ幹事)

14時35分 報告
「聞き書き『奥三河の食とくらし』に取り組んで」
報告者 数人
「聞き書き『奥三河の食とくらし』を読んで」
発言者 数人

15時15分 まとめ

15時30分 終了

主催:とうかい食農健サポートクラブ

参加申し込み

●申し込み方法:FAX、E-mail、又ははがきに、下記の要領でご記入の上、お申し込み下さい。
「参加票」をお送りますので,当日お持ち下さい。

●申し込み期限:平成25年6月15日(土)(先着順・定員になり次第締め切り。)

●問い合わせ:とうかい食農健サポートクラブ事務局
〒464-0824
名古屋市千種区稲舟通1-39NPO法人地域と協同の研究センター内
http://www.tiiki-kyodo.net/
電話052-781-8280FAX052-781-8315
E-mail: AEL03416@nifty.com

2012年6月24日日曜日

フォーラム 食と農・漁業のすこやかな結び方 ~目利きになろう! 農・漁業と食を結んで~

フォーラム 食と農・漁業のすこやかな結び方 ~目利きになろう! 農・漁業と食を結んで~ とうかい食農健サポートクラブでは、食と農林水産業、健康について学び、交流する場を大切にしています。 今回は、シニア野菜ソムリエの高木さんとおさかなマイスターの神谷さんにお越しいただき、 農業・漁業を取り巻く現状をお話いただきます。これからの農業・漁業について、 みなさんで、学び合い、意見交流をいたしましょう。  もちろん、農産物・海産物の見分け方、賢い買い物術、ほっぺたが落ちるような美味しい食べ方や 目からウロコが落ちるような情報も満載です。お気軽にご参加ください。 ◆日時:平成24年6月24日(日) 13時~16時 ◆会場:ワークライフプラザれあろ 6階大会議室 ◆参加費:無料  ◆定員:90名 「目利きになろう! 農・漁業と食を結んで」の内容 12時30分 開場(受付開始)  13時00分 開会 開会挨拶と問題提起  講演 テーマ1「農業と農産物の現状を学び、野菜の目利きになろう!」    講師 シニア野菜ソムリエ 高木幹夫さん(株式会社げんきの郷)    生産者と生活者の顔が見える関係を、農産物を介して推進する理解運動を紹介。    美味しくて、安心な農産物の見分け方、楽しい食べ方なども学べます。     テーマ2「漁業と水産物の現状を学び、魚の目利きになろう!」    講師 おさかなマイスター 神谷友成さん(中部水産株式会社)    私たちの住む伊勢湾、三河湾、渥美外海で獲れる“旬”の水産物の紹介。    さらに漁獲されてから消費者に届くまでの流通、美味しい魚の見分け方、楽しい食べ方なども学べます。 交流  みんなで交流 高木さん、神谷さんを交えて、参加者みんなで交流しましょう!     まとめ  16時00分 終了 おさかなマイスター 日本おさかなマイスター協会認定資格。 魚の旬や栄養、産地や漁法、鮮度の見極め法、調理、取り扱い方法など、魚介類に関する幅広い知識を持った人が認定されます。  魚のすばらしさを伝える「語り部」、つまり「魚の伝道師」です。 シニア野菜ソムリエ 日本野菜ソムリエ協会認定資格 野菜や果物の種類や特性、栄養、素材に合った食べ方、盛り付け方などに精通したスペシャリストです。シニア野菜ソムリエは、野菜ソムリエの上位資格で、野菜の普及を実践的に広めるスキルを身につけた方です。 主催:とうかい食農健サポートクラブ