2008年1月27日日曜日

④平成19年度「食」を考えるシンポジウム(平成19年度にっぽん食育推進事業) 

平成19年度「食」を考えるシンポジウム 開催報告

テーマ:たべる・たがやす・しとねる ~食育・食農教育の実践から~

2008年1月27日、名古屋通信ビルホールにて、「平成19年度『食』を考えるシンポジウム」が開催されました。本シンポジウムは、農林水産省の「にっぽん食育推進事業」の一環として開催され、176名の参加者が集まりました。

「たべる・たがやす・しとねる」というテーマのもと、家庭や学校、地域で実践されている食育・食農教育の事例が報告されました。特に「しとねる」という言葉に込められた**「人になるように育む」**という意味は、参加者の共感を呼びました。


開催概要

  • 日時: 2008年1月27日

  • 会場: 名古屋通信ビルホール(名古屋市)

  • 参加者: 176名

  • 主催: とうかい食農健サポートクラブ、食育シンポジウム協議会

  • 共催: 食を考える国民会議

  • 後援: 農林水産省東海農政局、東海地域食育推進協議会、岐阜県、愛知県、三重県、名古屋市、各教育委員会、各栄養士会、各農業協同組合中央会、各生活協同組合連合会、各PTA連合会、各保育園連盟、中日新聞社

プログラムと内容

  • 総合司会: 堀川 敬生 氏(株式会社宏昌食糧研究所 代表取締役社長)

  • 主催者挨拶: 小峯 正 氏(食育シンポジウム協議会 会長)

基調報告:「なぜ今食育なのか~食でしとねるを考える」

  • 報告者: 沼田 直子 氏(小児科医・石川県子育て支援課担当課長)

  • 概要: 食育の本質について深く掘り下げた報告で、参加者から特に好評を得ました。

    • 「一食一食を丁寧に食べることが、丁寧に生きていくことに繋がる」

    • 「子どもたちに『させられた感』を残さず、自ら『〜したい』という気持ちを育むことが大切」

    • 「育てる」と「教える」は違うという視点から、食を通じて子どもを育むことの重要性が強調されました。

実践報告

コーディネーターの西村 敬子 氏(愛知教育大学 教育学部教授)のもと、4つの先進的な実践事例が報告されました。どの報告も、パワーポイントのスライドに子どもたちの笑顔やいきいきとした表情が多数盛り込まれており、好評でした。

  1. 「心身ともに健康で、自他を大切にする子の育成~食からのチャレンジ~」

    • 報告者: 吉川 洋子 氏(知立市立知立西小学校 教諭)

    • 食事バランスガイドの活用事例が具体的に紹介され、児童のノートの実物展示によってその効果が強調されました。

  2. 「食べることが大好きな子どもに!~『はらぺこあおむしの日』『森田んぼ』を取り組んで~」

    • 報告者: 岩田 マツエ 氏(名古屋市立森田保育園 園長)

  3. 「作って食べておいしい笑顔」

    • 報告者: 相宮 栄 氏(関市立田原保育園 主任保育士)

  4. 「ふるさと奥三河の豊かな大自然の中で、農業の大切さ、食べ物の大切さを学ぶ『子ども農学校』~休日の食農教育と若い親子のJA参加~」

    • 報告者: 斉藤 美代子 氏(JA愛知東 ふれあい相談課長)

会場内情報展示

会場内の会議室とロビーでは、報告者の教材や教具のほか、東海地方で食育に取り組む大学研究室、団体、機関がパネルやポスター展示を行い、活発な情報提供と交流が行われました。

このシンポジウムは、食育・食農教育の多岐にわたる実践例に触れるとともに、その本質的な意義を深く考える貴重な機会となりました。

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